【10月5日 AFP】(写真追加)ロシアは4日、旧ソビエト連邦が人類初の人工衛星「スプートニク(Sputnik)1号」を打ち上げてから50年目を迎えた。小さな人工衛星から発せられた雑音交じりの信号音によって、米国と旧ソ連の宇宙開発競争が幕を開けた。

 ロシア日刊紙イズベスチヤ(Izvestia)は、「われわれが最初だった」との見出しで50年前の出来事を大きく取り上げ、「1957年10月4日午後10時28分、人類は新たな宇宙時代に突入した。ソ連は人類初の人工衛星を軌道上に乗せることに成功した」と報じた。

 この日、旧ソ連の宇宙開発計画に関わった元研究者らは、クレムリン(Kremlin)に近いセルゲイ・コロリョフ(Sergei Korolyov)の墓に花を手向けた。コロリョフはスプートニクの開発に携わった宇宙開発の第一人者だったが、その身元は生涯を通して国家機密として伏せられた。

 また、モスクワ近郊ではスプートニクの記念碑の除幕式が行われた。「スプートニク」とは「旅の道連れ」を意味する。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ロシアの宇宙科学者たちに祝辞を送り、「人類初の人工衛星の打ち上げは世界に宇宙時代をもたらした、まことに歴史的な出来事だった」と称賛。

 ビクトル・ズブコフ(Viktor Zubkov)首相も、「非常にすばらしい偉業だった」と褒めたたえた。(c)AFP/Dario Thuburn