南アの金鉱エレベーター事故、半数1600人を救出
このニュースをシェア
【10月4日 AFP】南アフリカのヨハネスブルク(Johannesburg)南西の金鉱で3日、停電により地下エレベーターが停止した事故の発生から約24時間が経過した。坑内に閉じこめられた3200人の労働者のうち、これまでに約半数の1600人が救出された。
事故が発生したのは、現地時間の3日午前10時(日本時間午後5時)ごろ。カールトンビル(Carletonville)近郊で鉱山会社ハーモニー・ゴールド・マイニング(Harmony Gold Mining)が運営するエランツランド(Elandsrand)金鉱でエレベーターが故障し、地下2キロ以上の深さに作業員らが閉じこめられた。事故当時、作業員らに大きなけがはなかったとみられる。
■簡易リフトで救出
救出は簡易リフトに頼るしかなく、地上に上がるまでに1回30分程度かかる。4日現地時間午前10時の時点で1650人が救出されたが、作業は同日午後遅くまでかかる見通しだ。同金鉱のStan Bierschenk支配人によると、地下には約1400人が残っている。
同金鉱を所有するハーモニー・ゴールド・マイニングのPatrice Motsepe会長は、救出作業に時間がかかっていることについて「できる限り早く全員を助けたいが、今よりも作業の速度を早めると、安全性に危険が生じかねない」と述べ、作業員らの安全を最優先するためにはやむをえないと語った。
■歌いながら救出を待った
地表に生還した作業員らは家族らに囲まれ安どした表情を浮かべた。坑内では歌って互いを励まし合っていたという。
鉱山の組合側は、今回の事故によって鉱山産業全体における安全性の欠陥が浮き彫りになったと警告している。2児の父親で、1987年から同金鉱に勤めているという作業員は「電気が消えた時には何が起こったのかわからなかった。最初は怖くなかったが、時間がたつにつれていったい、いつまで続くのだろうと不安になった。こうしたことが起こったのは初めてで、経営陣は教訓とすべき。脱出路が必要だ」と述べた。作業員らはサンドイッチなど食料を配られた後、親族と会い、健診へと向かった。
地下2200メートルにも医療チームが派遣され、坑内に残留している作業員らの健康状態を検査している。
同国の全国鉱山労働者組合(National Union of Mineworkers、NUM)によると、職場監督者も労働者らを落ち着かせるために、救助隊と一緒に地下へ入ったという。「不安と疲労が蓄積すると発作的な行動を起こしやすくなり、簡易リフトに皆が押し寄せかねない」と同労組の広報担当ピーター・ベイリー(Peter Bailey)氏は懸念する。
しかし、すでに地上へ戻った作業員によると、坑内ではパニックの兆候はほとんどない。「明かり(ヘッドライト)があるので不安ではなかった。みんなで歌を歌い、互いに言葉を交わし、時間に耐えた」という。
■世界第5位の金生産量
ハーモニー・ゴールド・マイニングの金生産量は世界第5位。2001年に競合相手のAngoGoldから、隣り合うDeelkraal鉱山とともにエランツランド金鉱を1億4400万ドル(約168億円)で取得した。以来、ハーモニーではより地中深く坑道を拡張してきた。同金鉱の埋蔵量は約690万オンス(約200トン)といわれている。
同金鉱では過去2週間以内に別の事故が発生している。また、フリーステート(Free State)州ウェルコム(Welkom)金鉱のセントヘレナ(St. Helena)鉱山では前月末、火災が発生し、作業員1人が病院で手当を受けた。
Motsepe会長は今回の事故原因については発言を控えているが「組合および政府と連携し、鉱山の安全性の見直しを再検討する必要がある」と述べた。NUMのベイリー広報担当も、「金鉱産業自体、全体的に安全性に対し非常に怠慢。毎日使用する電動リフトなのに日常点検をなしで済ませることはできないというのが今回の教訓だ」と指摘した。(c)AFP/Aderogba Obisesan
事故が発生したのは、現地時間の3日午前10時(日本時間午後5時)ごろ。カールトンビル(Carletonville)近郊で鉱山会社ハーモニー・ゴールド・マイニング(Harmony Gold Mining)が運営するエランツランド(Elandsrand)金鉱でエレベーターが故障し、地下2キロ以上の深さに作業員らが閉じこめられた。事故当時、作業員らに大きなけがはなかったとみられる。
■簡易リフトで救出
救出は簡易リフトに頼るしかなく、地上に上がるまでに1回30分程度かかる。4日現地時間午前10時の時点で1650人が救出されたが、作業は同日午後遅くまでかかる見通しだ。同金鉱のStan Bierschenk支配人によると、地下には約1400人が残っている。
同金鉱を所有するハーモニー・ゴールド・マイニングのPatrice Motsepe会長は、救出作業に時間がかかっていることについて「できる限り早く全員を助けたいが、今よりも作業の速度を早めると、安全性に危険が生じかねない」と述べ、作業員らの安全を最優先するためにはやむをえないと語った。
■歌いながら救出を待った
地表に生還した作業員らは家族らに囲まれ安どした表情を浮かべた。坑内では歌って互いを励まし合っていたという。
鉱山の組合側は、今回の事故によって鉱山産業全体における安全性の欠陥が浮き彫りになったと警告している。2児の父親で、1987年から同金鉱に勤めているという作業員は「電気が消えた時には何が起こったのかわからなかった。最初は怖くなかったが、時間がたつにつれていったい、いつまで続くのだろうと不安になった。こうしたことが起こったのは初めてで、経営陣は教訓とすべき。脱出路が必要だ」と述べた。作業員らはサンドイッチなど食料を配られた後、親族と会い、健診へと向かった。
地下2200メートルにも医療チームが派遣され、坑内に残留している作業員らの健康状態を検査している。
同国の全国鉱山労働者組合(National Union of Mineworkers、NUM)によると、職場監督者も労働者らを落ち着かせるために、救助隊と一緒に地下へ入ったという。「不安と疲労が蓄積すると発作的な行動を起こしやすくなり、簡易リフトに皆が押し寄せかねない」と同労組の広報担当ピーター・ベイリー(Peter Bailey)氏は懸念する。
しかし、すでに地上へ戻った作業員によると、坑内ではパニックの兆候はほとんどない。「明かり(ヘッドライト)があるので不安ではなかった。みんなで歌を歌い、互いに言葉を交わし、時間に耐えた」という。
■世界第5位の金生産量
ハーモニー・ゴールド・マイニングの金生産量は世界第5位。2001年に競合相手のAngoGoldから、隣り合うDeelkraal鉱山とともにエランツランド金鉱を1億4400万ドル(約168億円)で取得した。以来、ハーモニーではより地中深く坑道を拡張してきた。同金鉱の埋蔵量は約690万オンス(約200トン)といわれている。
同金鉱では過去2週間以内に別の事故が発生している。また、フリーステート(Free State)州ウェルコム(Welkom)金鉱のセントヘレナ(St. Helena)鉱山では前月末、火災が発生し、作業員1人が病院で手当を受けた。
Motsepe会長は今回の事故原因については発言を控えているが「組合および政府と連携し、鉱山の安全性の見直しを再検討する必要がある」と述べた。NUMのベイリー広報担当も、「金鉱産業自体、全体的に安全性に対し非常に怠慢。毎日使用する電動リフトなのに日常点検をなしで済ませることはできないというのが今回の教訓だ」と指摘した。(c)AFP/Aderogba Obisesan