【9月28日 AFP】青緑色の海、ヤシの木が並ぶ黄金の砂浜の写真に魅了され、「英国のサーファー天国」を紹介するサイトには、数千もの人々がアクセスしている。しかし、その「天国」は仮想上にしか存在しない海岸なのだ。

 7000近くのヒット数を記録するwww.porthemmet.comのサイトは、「英国南西部コーンウォール(Cornwall)の海岸を紹介するサイト」だ。コーンウォールは、良い波と魅力的なビーチで、英国でのサーフィンのメッカとして世界的に知られている。しかし問題は、このサイトで紹介されているPorthemmet Beachが、実際には存在しない点だ。

 このサイトを作成したのは、コーンウォール出身でケンブリッジ大学(Cambridge University)を卒業したジョンティ・ヘイウッド(Jonty Haywood)さん。ヘイウッドさんは、現在、美しいビーチに観光客を集める、英国人にも人気のリゾートが多くあるタイで教員をしている。

 ヘイウッドさんは、インディペンデント(Independent newspaper)など英国メディアに対して、「大抵の人は面白っているよ。コーンウォールでは、観光業が地元経済を潤している反面、多くの人々が観光客へ反感を持っているからね。重要なのは、実際には存在しないのに、そこにあると思わせていることなんだよ。コーンウォールに実在しないビーチを、観光客が探しに来るなんて愉快じゃないか」と述べている。

 ヘイウッドさんは、ビーチが実在するよう見せかけるため、「コーンウォールには独特のユーモアがあり、地元住民はPorthemmet Beachの場所を知らないと言うだろう。でも、だまされてはいけない。彼らはあなたをからかっているだけで、誰もがその海岸を知っているのだ。あなたは彼らにemmet(コーンウォールを愛する者)であることを伝えてください」という一文をサイトに掲載している。

 イングランド南西部観光局(South West Tourism)のマルコム・ベル(Malcolm Bell)局長は、「サイトは訪問者に夢を与え、世界中の人々の注目をコーンウォールに向けさせた」と語り、このサイトがコーンウォールの観光業に悪影響を与えるのではなく、逆にPRになることを期待している。(c)AFP