【9月27日 AFP】女性が妊娠初期に激しい運動をすると、運動をしなかった場合に比べ流産する危険性が3.7倍に高まるという研究結果がデンマークで発表された。

 サザン・デンマーク大学(University of Southern Denmark)のAnne Marie Nybo Andersen氏率いる研究チームが、妊娠中の女性9万2671人を対象に今回の研究を行った。研究結果は産婦人科学の研究雑誌「International Journal of Obstetrics and Gynaecology」に掲載された。

 研究チームによれば、妊娠中の最初の3か月にジョギングやラケットボールのような激しい衝撃を伴う運動をしたり、少なくとも週7時間激しい運動をする場合に、流産の可能性は最も高くなるという。

 しかし、妊娠18週目を越えると運動による流産の危険性はほとんどなくなるという。

 また、妊娠のあらゆる時期を通じ、水泳をする女性が流産する危険性はそうでない場合とほとんど変わらないという結果も出た。

 研究結果は一方で、妊娠中の女性が軽い運動をすることに必ずしも否定的なわけではなく、結果の解釈には慎重さが必要だという注釈がつけられ、その部分は英国の研究雑誌「New Scientist」に引用されている。

 研究チームは、今回の研究結果に基づき、妊娠中の女性の運動ガイドラインの見直しが必要だと主張している。

 米国、英国およびデンマークなどを含むほぼ全ての国で、現在は妊娠中も通常と変わらない身体運動が奨励されている。(c)AFP