【9月21日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、防衛システム配備などで米国が東欧での影響力を拡大するにしたがい、同地域で米国の存在が「胸焼け」のようにわずらわしく感じられるようになるだろうとの見方を示した。

 ロシア南部のソチ(Sotchi)で行われた外交政策の専門家らとの会合でプーチン大統領は、「このこと(米国の影響力増大)は東欧諸国にとっても米国にとってもよいことではない。かつてソビエト連邦の存在が東欧諸国に「胸焼け」を起こさせたように、やがて米国の存在も東欧諸国にとってわずらわしいものになるだろう」と述べた。

 20日にロシア政府のホームページで発表された議事録によると大統領は、「不幸なことに東欧諸国の中には駐米大使が防衛相やその他の防衛関連の人事に承認を与えている国がある。今はそれでいいとしても、将来的に問題になりかねない」と述べた。

 さらに西欧諸国についても、「古い欧州でも同じだ。政治を考えるうえで常に北大西洋条約機構(NATO)の意向をくまなければならない」との見方を示した。

 そしてプーチン大統領は「現在の世界で、幸運にも独立を享受しているといえる国は中国、インド、そしてロシアなど数えるほどしかない」と述べたという。 (c)AFP