【9月19日 AFP】ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は18日、公務員の年金優遇の廃止を宣言した。公務員年金の改革は大統領が提唱する「改革路線」の試金石となる。

 大統領は、公務員や国鉄(SNCF)、パリ交通公団(RATP)、電力公社(EDF)、ガス公社(GDF)などの職員が加入する「特別年金制度」を数か月以内に改革すると言明した。同制度は、早期に退職しても通常よりも多額の年金を保証するという点で優遇されている。

 たとえば、同制度では勤続37.5年(通常は40年)で年金受給資格が発生する。さらに受給額は、勤務期間の平均給料ではなく退職時の給料をもとに決定される。

 1993年と2003年の年金改革では、大規模なストライキを恐れて同制度については手付かずのまま。実際1995年に政府が同制度を改革しようとした際、大規模な抗議デモやストライキが3週間続き、当時のアラン・ジュペ(Alain Juppe)首相が辞任に追い込まれた。

 しかし最近行われた世論調査では、国民の大多数が、「優遇されている」特別年金制度の改革に賛成との結果が出ている。

 サルコジ大統領は、労働組合の合意を得ない強制的な改革は行わないと表明する一方、19日からグザビエ・ベルトラン(Xavier Bertrand)保健・連帯相と労組および企業幹部との間で協議が持たれる予定で、2週間以内には改革の青写真を作成し、改革を早急に進めるとしている。

 これについて、フランス民主労働同盟(CFDT)の幹部は、そうした短期スケジュールでは到底合意には至らないと不満を表明している。また、フランス最大の組合である共産党系の労働総同盟(CGT)の幹部は、週35時間労働制の緩和や医療保障の見直しなどの政策も含めて「容認できない」とし、ストライキを行う可能性を示唆した。

 現在、特別年金制度の受給者は110万人で、加入者50万人を大きく上回り、資金不足を補うために国が補填する金額は年間50億ユーロ(約8100億円)にのぼるという。(c)AFP/Emma Charlton