【9月12日 AFP】かつて「香港の良心」と呼ばれたアンソン・チャン(陳方安生、Anson Chan)元政務官(67)は11日、香港の議会に当たる立法会の補欠選挙に初出馬する意向を表明した。香港の民主化を促し、完全普通選挙の実現を目指す。

 記者会見したチャン氏は「自分の個人的立場、そして何よりも香港で民主的に優れた統治を推進するために果たすべき自らの役割について慎重に検討した結果、今回の決断に至った」と決意表明した。

 チャン氏は2005年、選挙制度改革案反対の先頭に立ち、民主化運動のリーダー的存在となった。親中国派議員だった馬力(Ma Lik)氏の死去に伴う今回の補選には、前週までは出馬しない意向を示していたが、香港の完全な民主化に向けた歩みの遅さにいら立ちを感じていたと決意を翻した理由を語った。

 香港議会は60議席のうち直接選挙で選ばれるのは半数のみで、残り半数は各分野の財界エリートによって選出される。民主化推進派は大物政治家の出馬により、今回の補選に完全普通選挙の実施に向けた国民投票の役割をもたせたい考えだ。普通選挙の実施は、香港が英国から中国に返還された時点で原則保証されていたが、いまだに実現していない。(c)AFP