【9月10日 AFP】第32回トロント国際映画祭(32nd Toronto International Film Festival)で9日、シェカール・カプール(Shekhar Kapur)監督作品『Elizabeth: The Golden Age』が上映され、カプール監督と主演女優のケイト・ブランシェット(Kate Branchett)が会見を行った。

 今回の作品は、エリザベス1世(Queen Elizabeth I)の姿を描き、1998年にアカデミー賞を獲得した『エリザベス(Elizabeth)』の続編となる。1作目から約10年にわたり、カプール監督が構想を温めてきたという作品だが、同監督によれば、全作に引き続き主演を務めるブランシェットにはためらいがあったという。

「(第1作目から今までに)十分な時間が経過したようには感じられなかった」とブランシェットは打ち明け、「映画制作にあれほど責任を持って取り組んだのは初めてだったし、それまでには使ったことがないような筋肉を使いました」と振り返る。「エリザベス1世には限りない可能性があります。彼女の魅力は尽きず、今後も彼女を描いた作品はたくさん出てくるでしょう」と語ったブランシェットだが、もし3作目が制作される場合には出演するかとの問いには明言しなかった。

 ブランシェットは第64回ヴェネチア国際映画祭(64th Venice International Film Festival)で8日、トッド・ヘインズ(Todd Haynes)監督作品『I’m Not There』で最優秀女優賞を獲得している。これはボブ・ディラン(Bob Dylan)を描いたユニークな伝記映画。

『Elizabeth: The Golden Age』のストーリーは、1作目が終わった数年後から始まる。国の統治に自信を深めたエリザベス1世が、熱狂的なカトリック信者としてイングランドのプロテスタント転覆を試みるスペイン国王、フェリペ2世(King Philip II)と激しく対立する姿が描かれる。

 カプール監督は「1作目は権力と愛、裏切り、生き残り、別離、離脱をすべて権力に絡めて描いた作品でした。今回は、絶対的な権力および神のような存在になること、そしてそれがどんなことなのかという部分に焦点を当てました」と解説。ブランシェットは「1作目では自らの役割を否定する女性が描かれましたが、本作ではそれを受け入れ、自らの老いに直面しなければならない女性の姿が描かれています」と話した。

 カプール監督は、3作目の可能性についても言及している。「3作目があるとすれば、どのようにして死と向き合うかを描くでしょう。権力の頂点に上り詰め、突如、死に直面すると、人は普通の人間になります。死は誰にでも訪れ、死によって皆と対等になるのです」(c)AFP