【9月9日 AFP】(一部更新)第64回ヴェネチア国際映画祭(64th Venice International Film Festival)の授賞・閉幕式が8日、イタリア・ベネチア(Venice)で開かれ、最高賞の金獅子賞に台湾出身のアン・リー(Ang Lee)監督のエロチック・スパイ・スリラー『ラスト、コーション/色・戒(Se, JieLust, Caution)』が選ばれた。リー監督の同賞受賞は、2005年の『ブロークバック・マウンテン(Brokeback Mountain)』に続き2回目。

 銀獅子賞(監督賞)には、イラク戦争を痛烈に描いた『リダクテッド(Redacted)』の監督を務めた米出身のブライアン・デ・パルマ(Brian De Palma)監督、男優賞には米出身のブラッド・ピット(Brad Pitt)、女優賞にはオーストラリア出身のケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)がそれぞれ輝いた。

 金獅子賞の受賞に際し、リー監督は、2人の巨匠、ミケランジェロ・アントニオーニ(Michaelangelo Antonioni)監督とイングマール・ベルイマン(Ingmar Bergman)監督が死去したことにふれ、『ラスト、コーション/色・戒』の制作中に面会したベルイマン監督に同賞をささげると語った。

 スウェーデンの巨匠ベルイマン監督は7月30日に死去、その翌日にはイタリアの巨匠アントニオーニ監督が死去している。

 金獅子賞受賞作『ラスト、コーション/色・戒』は、日本占領下にある1940年代の上海を舞台にしている。

 一方、デ・パルマ監督の『リダクテッド』は、2006年に米国人兵士らが14歳のイラク人少女を暴行殺害し、少女の家族も殺害した事件を再現した作品で、同事件をめぐって米国内では不都合な部分を隠した報道がなされていると考える同監督の視点が表現されている。優れた視覚効果を認められ、同作品は7日にFuture Film Festival Digital Awardを授賞している。

 サイキック・スリラー『キャリー(Carrie)』や、ギャング映画『スカーフェイス(Scarface)』で知られるデ・パルマ監督は、11日に67歳の誕生日を迎える。(c)AFP/Gina Doggett