【8月30日 AFP】共和党のラリー・クレイグ(Larry Craig)上院議員(アイダホ州選出)が、空港のトイレでわいせつ行為を行ったとして逮捕され、司法取引で有罪を認めていた問題で、共和党内に波紋が広がっている。

 警察の発表によると、クレイグ議員は今年6月、ミネソタ州の空港内の公衆トイレの個室で、靴を鳴らしたり、仕切り板の下から隣の個室に足を入れる、手を振るなどして性的に誘ったとして、おとり捜査中の私服警官に現行犯逮捕された。

 同議員は軽犯罪法違反で有罪を認め、罰金約500ドル(約5万8000円)を支払い、禁固10日の刑を受けた。

 2008年の大統領選挙に立候補を予定しているジョン・マケイン(John McCain)上院議員は、「無罪を主張する機会がありながら有罪を認めたクレイグ議員は辞任すべきだ。(議員の行為は)明らかに不名誉なものだ」とCNNのインタビューで語った。

 クレイグ議員が逮捕された地元ミネソタ州のノーム・コールマン上院議員も、クレイグ議員の辞任を要求。「事件に深い嫌悪感を覚える。起訴事実は醜悪そのもので、上院議員にふさわしくない」と述べた。

 クレイグ議員は保守派で、同性婚などに反対してきた人物だけに、事件が倫理面に厳しいキリスト教保守層などに悪影響を及ぼすのは必至だ。共和党ではこれまでにも、所属議員の倫理的な不祥事が相次ぎ、支持率の低下につながっている。

 上院共和党指導部は、クレイグ上院議員はいくつかの上院委員会での職務を一時的に停止することで合意したとし、「安易に決定するべきものではないが、倫理特別委員会で処分が決定するまでの最善の処置」との声明を発表した。

 ホワイトハウス(White House)も、クレイグ上院議員の逮捕に遺憾の意を表明。スコット・スタンゼル(Scott Stanzel)報道官が、「上院のためにも、米国民のためにも、速やかな解決を望む」と述べた。

 クレイグ議員は事件が発覚した後、自分は同性愛者ではないと主張。「有罪を認めたのは、「当惑する事件を取り繕おうとしただけ」だと釈明している。(c)AFP/Stephen Collinson