【8月25日 AFP】全米各地で異常気象が起きている。豪雨や洪水、または熱波で23日までに約50人が死亡した。

 中西部のイリノイ(Illinois)州ジェニーバ(Geneva)ではフォックス川(Fox River)の氾濫により冠水した道路を車が走る光景が見られた。ミネソタ(Minnesota)、オクラホマ(Oklahoma)、テキサス(Texas)、オハイオ(Ohio)、アイオワ(Iowa)、ウィスコンシン(Wisconsin)の各州では1週間に及ぶ豪雨で23人が死亡、数千人が避難生活を余儀なくされた。土砂災害と洪水に阻まれて救援活動は難航している。

 ウィスコンシン州では22日、落雷が電柱を直撃し、切れた送電線がバス停付近の水溜りに入り、子供1人を含む3人が感電死した。

 また、シカゴ(Chicago)では23日、雷を伴った暴風雨で屋根が壊れ40人が負傷したほか、なぎ倒された木によって送電線が切断された。警察当局が発表した。

 今回の豪雨は、前週、熱帯低気圧「エリン(Erin)」が勢力を増したことによる。オクラホマ州とテキサス州では、過去100年間で最多の降雨量を記録した。

 ミネソタ州では別の低気圧により土砂災害や洪水が発生し7人が死亡したが、エリンとこの低気圧が合体したため勢力がさらに強まり、雨量も増加して、すでに地盤の緩んでいる土地や増水した川への影響が懸念されている。

 一方、テネシー(Tennessee)、ジョージア(Georgia)、アラバマ(Alabama)の各州では、記録的な熱波により、死者や干ばつの被害が発生している。当局によると、テネシー州メンフィス(Memphis)で13人、アラバマ州で12人の死者が報告された。

 ジョージア州アセンズ(Athens)では今月、例年では8月に1回しか記録しない華氏100度(摂氏37.8度)を13日連続で上回った。(c)AFP/Mira Oberman