【8月22日 AFP】(写真追加)ハリケーン「ディーン(Dean)」は21日、メキシコのユカタン半島を通過し、メキシコ湾南部の海上に抜けた。ディーンの勢力は同半島上陸後、5段階区分で最強の「カテゴリー5」から「カテゴリー1」に急速に衰えたものの、今後、多少勢力を強めることが予想されている。

 なお、ハリケーンが上陸したメキシコでは、これまでのところ死者は確認されていない。隣国ベリーズでは、建物の被害については何件か報告されているものの、死者の報告はない。

 ハリケーンは21日、最大風速約75メートルでカンクン(Cancun)の南280キロの地点を通過し、マヤ地区など人口の少ない地域を直撃した。また、上陸地点に近い人口45万人のチェトゥマル(Chetumal)では、停電が発生し、なぎ倒された木で道路が通行不能になり、低地では2メートルもの浸水に見舞われた地域もあった。

 メキシコのフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領は、貧困地域のマヤ地区の被害状況について懸念を表明し、救援活動をそうした過疎地で重点的に行うと述べた。

 一方で、都市部では建物に大きな被害はなく、人気の観光地もほぼ無傷だった。

 21日の世界の原油価格は、「ディーン」が米国有数の産油地域を直撃しないとみられることから、前日に引き続き下落した。

 全米ハリケーンセンター(US National Hurricane CenterNHC)の発表によると、22日午前0時GMT(日本時間22日午前9時)現在、ディーンの中心はメキシコ湾沿いの都市カンペチェ(Campeche)の西175キロ、トゥスパン(Tuxpan)の東555キロに位置している。

 また、22日午後にはメキシコに再上陸する可能性があり、ディーンが接近する同国中央部の沿岸では高波と250ミリの豪雨が予想されている。(c)AFP/Jennifer Gonzalez