【マドリード/スペイン 22日 AFP】ザラ(Zara)やマンゴ(Mango)を傘下におくインディテックス(Inditex)のパブロ・イスラ(Pablo Isla)CEOは、先月開かれた年次株主総会で、今後は急速に成長している北京、上海、香港でのビジネス展開に焦点を合わせると語った。

 インディテックスは、04年に香港に初出店。その2年後には、中国本土の高級ショッピング街へと進出。現在は、中国国内にザラを9店舗を展開している。今月は、傘下のマッシモ・ドゥッティ(Massimo Dutti)のマカオ1号店をオープン。香港には、来年店舗をオープンする。

■次なるフロンティア「中国」

 米系広告代理店JWTのチーフ・マーケティング・オフィサーを務めるマリアン・サルツマン(Marian Salzman)は、「中国は次なるフロンティアだ」と語る。その言葉通り、 スウェーデンのアパレル企業H&Mは、今年3月に香港、4月には上海に大型直営店をオープン。H&M以外にも、ドイツのC&A、日本のユニクロ(UNIQLO)など競合は多い。

■現地生産の強化が鍵

 英系マーケティング・リサーチ会社ユーロモニター(Euromonitor)のMatthew Stych氏は、競合会社がアジアで大量生産した商品を中国で販売する場合、インディテックスはコスト的に不利になる可能性があると指摘する。

 競合のH&Mは、商品の生産拠点の約60%をアジアに移しており、その約半分を中国が占めている。一方、インディテックスのアジア生産は全体の34%。「競合に負けない価格とスピードで商品を提供し続けるために、インディテックスは中国での現地生産の強化を検討する必要があるだろう」とStych氏。

■「実際に買える」高級品を

 中国で成功を収めるためには、欧米風の衣類に関心が高い中流階級が「実際に買える範囲」でありながら、高級感を満足させる価格帯に設定する必要があるという。

 Stych氏は「中国の若者は、ファッションについてとても向上心がある。インディテックスが、地元の安価な衣類と差別化を図れば図るほど有効」と語る。

■09年までに4000店舗を目指す

 スペイン一の富を手にしたアマンシオ・オルテガ(Amancio Ortega)創業者兼会長も、6月にCinco Dias紙のインタビューで「中国市場では、絶え間なく新しいアイデアが要求される」と語っている。

 2001年の時点では、インディテックス全体で65か国に3200の店舗を持っていたが、09年までにはさらにその数を4000店舗にまで増やそうとしている。

 アジアには現在59店舗を出店。前年度の総取引高82億ユーロ(約1兆2736億円)の9%を、アジア諸国が占めるという。一方、ヨーロッパでの売り上げは全体の37%にとどまっている。(c)AFP