【8月20日 AFP】19日にジャマイカを通過したハリケーン「ディーン(Dean)」は20日午前、カリブ海(Caribbean Sea)を北西に向かって進んでいる。また、ジャマイカ政府は19日、国内で複数の略奪行為が報告されたとして、非常事態宣言を出した。

 政府は、「非常事態は今後30日程度続く見込み」としている。また、略奪などの拡大に備え、治安維持部隊に大幅な権限が付与された。ポーシャ・シンプソンミラー(Portia Simpson Miller)首相は、20日の緊急閣議で情勢の把握につとめると語った。

 全米ハリケーンセンターによれば、20日0300GMT(日本時間12時)現在、「ディーン」はジャマイカの首都キングストン(Kingston)の西南西215キロ、ケイマン諸島の南東315キロの地点を時速32キロで西進中だという。また、現在は最高風速64メートルでカテゴリー4だが、20日中に最高レベルのカテゴリー5に成長する怖れがあるという。

 ジャマイカ国内の空港は18日から閉鎖されている。また、住民4500人以上が政府が用意した数百の避難所に待避した。(c)AFP/Anthony Foster