【8月14日 AFP】モスクワ発サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)行きの旅客列車が13日、ノブゴロド(Novgorod)州で脱線し約60人が負傷した事故についてロシア当局は14日、事故は爆発物によるものである可能性が高いとして捜査を開始した。

 事故は、12両編成のモスクワ発サンクトペテルブルク行き特急列車が13日夜、サンクトペテルブルク南東200キロのノブゴロド州Malaya Vishera付近で脱線したもの。この事故で60人が負傷し、20人が病院で治療を受けており、このうち2人は重傷だという。

 ロシア国鉄が発表した初動捜査報告によると、現場の線路上には事前に「手製の爆発物」が設置されていたという。

 インタファクス(Interfax)通信は、検察当局は同事故をテロと断定し犯罪捜査を開始したと報じた。

 また、ロシア通信(RIA)も、脱線には爆薬TNT2キロが使用されたとみられるとする地元警察の談話を報じた。警察筋によると、事故により生じた線路上の陥没部分は明らかに爆風によるものだという。

 一方で、別の当局筋はインタファクス通信に対し、事故の原因がテロであると断定するには時期尚早だと語っている。

 帝政ロシア時代に首都として栄華を誇ったサンクトペテルブルクは、歴史や美術的な見所も多いことから、同市とモスクワを結ぶ同線は観光客の間でも人気路線となっている。(c)AFP