【7月31日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は30日、イスラエル、エジプト、サウジアラビアや湾岸同盟諸国などの中東諸国に対する大規模軍事支援を行うと発表した。背景には中東地域におけるイランの影響力を封じ込める狙いがある。

 ライス長官は声明文のなかで、軍事支援について「湾岸諸国、イスラエル、エジプトと新たな協力関係を築き、中東地域での継続的な外交関係を強化するもの」と位置づけた。また、支援は「国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)、イスラム教シーア派武装組織ヒズボラ(Hezbollah)、シリアやイランなどの脅威に対抗するための、より大規模な戦略支援にもつながり、中東および湾岸地域の安定に寄与する」との見方を示した。

 発表は、同日のライス国務長官とロバート・ゲーツ(Robert Gates)国防長官による中東訪問に先立ち行われた。両長官は、同地域首脳らに対しイラク安定化への支援などを要請する予定。

 出発に先立つ記者会見で、ライス長官が明らかにした援助の詳細によると、対エジプト援助が10年間で総額130億ドル(約1兆5400億円)、対イスラエルでは10年間で総額300億ドル(約3兆5600億円)となる見通し。これにより米国の対イスラエル軍事援助は年間平均6億ドル(713億円)増となる。

 また、国防省高官によると、サウジアラビアに対してはミサイル防備、早期警報システムなどを含む総額200億ドル(2兆3800億円)の支援を検討しているという。

 同高官によると、米政府はこのほかにも湾岸諸国5か国への総額200億ドルの軍事支援を検討中と報じられていたが、支援が確定しているのは今のところサウジアラビアのみだという。

 これらの援助については、ニコラス・バーンズ(Nicholas Burns)国務省次官が8月に該当国を訪問し、正式に調印する。

 一方、イラン外務省は米政府の中東・湾岸諸国への軍事支援発表をうけ、「米国は中東地域で武器の販売を拡大し同地域での『恐怖を拡散』している」と非難した。(c)AFP