【7月29日 AFP】ウガンダ国立公園のライオンをめぐって、公園内に居住し牧畜業を営む現地人と公園の管理者のと間で対立が生じている。

 英女王エリザベス2世(Elizabeth II)の名前を冠したこのウガンダ第2の国立公園では、園内のライオンの行方が分からなくなるといった事件が相次いでおり、公園の管理者は現地のBasongoraの人々が毒を盛っていると見ている。

 公園の管理人であるTom Okelloさんは、「これまでに10頭以上のライオンが毒を盛られ、一度に9頭からなる群れの行方も分からなくなっている。無線タグを付けた母ライオンのからの電波も受信できない」と語り、過去15か月間、その行方を捜してみたが見つからないという。

 Okelloさんは、ライオンの毒殺にはBasongoraの人々が関与しており、自分たちの家畜が被害に遭うのを防ぐためにやっているのではないかとの疑いを示す。

 マケレレ大学(Makerere University)の調査によれば、2006年にBasongoraの人々が公園区域に居住して以来、ライオンやヒョウ、ハイエナの個体数が減少しているといい、調査によれば、1999年に94頭いたライオンの数は現在34頭にまで減少しているという。

 ライオンの毒殺への関与について、Basongoraの人々はこれを強く否定している。

 同公園へのBasongoraの人々1万人の居住は、当初はウガンダ政府による一時的なものであった。

 また年内にはエリザベス2世の訪問が予定されており、問題解決への圧力となっている。(c)AFP/Vincent Mayanja