【7月22日 AFP】フランス南部のアビニョン(Avignon)で19日、米国の画家サイ・トンブリ(Cy Twombly)の真っ白な作品に、女性がキスマークをつけてしまう事件が起きた。

 「被害」に遭ったのは、アビニョンで開催中のトンブリの作品展「Blooming」に展示されていた時価200万ユーロ(約3億3500万円)の無題作品。友人と一緒に作品展を訪れたカンボジア生まれのフランス人、サム・リンディ(Sam Rindy)さん(30)は、自身も画家で、3メートル×2メートルのただ真っ白なカンバスに圧倒され、思わずキスしてしまったと弁明する。

「少し離れて見てみると、作品はさらに美しかったんです。この画家は、私のためにこの白を残してくれたんだと思います」とリンディさん。

 作品を所有するコレクション・ランベール(Collection Lambert)は、そうは見てくれなかった。リンディさんは会場を出たところで、スタッフが呼んだ警察に逮捕された。器物損壊の罪に問われ、16日に裁判所に出廷する。

 作品展「Blooming」は9月30日まで開催中。(c)AFP