【7月10日 AFP】韓国の税関当局は10日、税関で任務にあたる麻薬探知犬のクローン化を商業レベルで行う計画であることを明らかにした。クローン犬の商業化は世界初の試みとなる。

 税関当局は、前月、ソウル大学(Seoul National UniversitySNU)の研究チームと麻薬探知犬のクローン化に関する覚書に署名したことを明らかにした。ただし、覚書の詳しい内容については言及しなかった。

 研究チームのKim Min-Kyu氏によると、同チームはすでに、麻薬探知犬の体細胞を入手。細胞のクローン化を今月にも開始するという。早ければ今年末には子犬が生まれる予定だ。

 また英字紙コリア・タイムス(Korea Times)は、Kim氏が「近い将来、ソウル大学に動物のクローン研究所を設立する予定で、そこで盲導犬や麻薬探知犬など、重要な任務にあたる犬のクローン化を行う」と語ったと報じている。

 2001年9月11日の米同時多発テロ事件以降、麻薬や爆発物を探索する犬の需要は急増している。

 Kim氏は2005年の世界初のクローン犬、アフガンハウンドのスナッピー(Snuppy)と、2006年の3匹のクローン犬の誕生に携わり重要な役割を担ってきた。しかし、同氏の研究チームは、幹細胞研究に関する論文捏造事件で信頼を失墜した韓国人研究者、黄禹錫(ファン・ウソク、Hwang Woo-Suk)教授と共同研究を行っていたため、その研究成果はあまり評価されてこなかった。

 一時は国民的英雄と称えられた黄教授は、横領と研究論文捏造の容疑で告訴され公判中。黄教授は「世界初のヒトの幹細胞クーロン化に成功した」と主張してきたが、2006年1月にこの主張が虚偽と判断され、政府は黄教授にヒトの卵細胞を使用した研究を禁止した。(c)AFP