【7月5日 AFP】生物学者と北極の気候に関する専門家が3日、カナダ北部の北極圏ツンドラにある池が干上がりつつあり、今後25年以内に姿を消すとの調査結果を発表した。

 同調査結果は米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)に掲載されたもので、調査にあたった研究者らは「集めたデータは、多くの極地地方におけるもっとも一般的な水生生物の生息地を代表する高緯度北極の池の生態系が、気候変動の影響で干からびていることを示す」と語る。

 同誌で調査結果を発表したオンタリオ州(Ontario)クイーンズ大学(Queen's University)のJohn Smol氏と、州立アルバータ大学(University of Alberta) のMarianne Douglas氏は、エルズミア島(Ellesmere Island)東岸の北緯80度付近にある池で、1980年代初頭から2006年末までデータを採取し続けた。

「これらのデータは、高緯度北極の湖沼を系統的に観察したものとしては、もっとも長期にわたるもの」と語る両氏は近年、ツンドラの氷が溶ける夏に、通常より数か月も早く、池の乾燥が進んでいることを発見した。池の水位は、気候変動の状態を知るための重要な指標となる。

 一方、北極では急激な気温上昇も記録されており、氷河の溶融が明らかに加速している。(c)AFP