【7月4日 AFP】(一部訂正)いよいよ今月、ハリー・ポッター(Harry Potter)が劇場スクリーンに戻ってくる。最新作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter and the Order of the Phoenix)』では、宿敵ヴォルデモート卿(Lord Voldemort)の復活に懐疑的な同級生らを説得してその対決に備えるだけでなく、ますます強まる魔法省のジョージ・オーウェル風全体主義と戦うハリーの姿も描かれる一方で、初めてのキスシーンも登場する。

■盛りだくさんの展開

「多くの人が、ハリーが嫌いだと言う。あんな風に怒っているハリーは嫌いだと。でもハリーには怒る理由がある」。ハリー役のダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe)は3日にロンドンで開かれたプレミア上映会の事前記者会見でそう語った。

 物語は、ハリーがヴォルデモート卿との対決の後ほとんど1人で過ごした夏休みの終わりから始まる。

 ハリーは、自分が「マグル(人間)」の前で魔法を使ったという理由でホグワーツ魔法魔術学校を退学になっていたことを知らされる。だが同校のアルバス・ダンブルドア校長の助けを得て、魔法省での尋問会で自己弁護に成功し、学校に戻れることになった。

 ホグワーツに戻ったハリーは、ヴォルデモート卿と対決したという自分の主張が同級生や教師に疑われていることに気がつく。

 このためハリーは、エマ・ワトソン(Emma Watson)演じるハーマイオニー・グレンジャー(Hermione Granger)やルパート・グリント(Rupert Grint)演じるロン・ウィーズリー(Ron Weasley)ら友人たちともだんだん距離を置くようになった。

 さらに悪いことに、魔法省が闇の魔術に対する防衛術の新任教師として、また生徒を監督する役目として、ドローレス・アンブリッジ(Dolores Umbridge)を任命する。

 アンブリッジは生徒をしごき、他の教師を馬鹿にした。そしてダンブルドア校長から実権を奪ったため、学校生活は悲惨なものとなった。

 アンブリッジの指導に欠点があることに気がついた生徒たちは、きたるべきヴォルデモート卿や彼の子分との戦いに備えてハリーに魔法を教えてくれるように求める。

 そしてイェーツ監督が「過去5作品のクライマックス」と称する、ハリーやその学友とヴォルデモート卿一味との魔法省での壮絶な闘いを迎えることになる。

■思春期のハリーたち

 映画ではハリーや友人が直面する青年期のかっとうも描く。

 若い女性ファンが熱望していたハリーの初のキスシーンも登場する。お相手はケイティ・リューング(Katie Leung)演じるチョウ・チャン(Cho Chang)だ。

 初めてシリーズ作品を手がけたデヴィッド・イェーツ(David Yates)監督をはじめスタッフ全員にとっても、キスシーンは緊張感に満ちたものとなった。ラドクリフとリューングが落ち着けるようくつろいだ環境を作るため、撮影装置はできるだけ排除した。

 プロデューサーのデヴィッド・ヘイマン(David Heyman)は、スタッフの多くはダニエルを10歳から知っているので、撮影スタッフさえ少し落ち着かない気分になったと語った。「わたしは何度も『キスシーンを見るべきでない』と思った」

■映画公開に続く、新作小説の発売

 全米での映画公開は7月11日、翌12日には英国で公開。それから2週間弱で、待ち望まれた小説版の最終巻『Harry Potter and the Deathly Hallows(ハリー・ポッターと死の秘宝<仮題>)』が発売される。

 作者J・K・ローリング(J.K.Rowling)は最終巻で2人の登場人物が死ぬと明かしたが、人物を特定していないため、さまざまな熱のこもった憶測が渦巻いている。(c)AFP/Prashant Rao