【7月4日 AFP】1796年にナポレオン(Napoleon Bonaparte)が後に妻となるジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ(Viscomtesse de Beauharnais)宛てに送った自筆のラブレターが、ロンドンのクリスティーズ(Christie)で予想最高落札価格の5万ポンド(約1200万円)を大幅に上回る27万6000ポンド(約6800万円)で落札された。

 手紙には「3つのキスを贈ります。1つはあなたの心に、1つはあなたの唇に、そして残りの1つはあなたの瞳に」とある。クリスティーズによると、現在、存在が確認されているナポレオンのジョゼフィーヌ宛ての手紙はわずか3通だという。

 今回、競売にかけられたナポレオンの手紙は、昨年、スイスで死亡した法学教授のアルビン シュランメ(Albin Schram)氏による13世紀から20世紀の手紙コレクションの一部。

 同氏が30年以上かけて収集した手紙コレクションの中には、ニュートン(Isaac Newton)、オリバー・クロムウェル(Oliver Cromwell)、ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)などの歴史上の人物や、シャーロット・ブロンテ(Charlotte Bronte)、オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)、チャールズ・ディケンズ(Charles Dickens)や「指輪物語」のJ・R・R・トールキン(J.R.R.Tolkien)などの文学者、印象派の画家クロード・モネ(Claude Monet)などのものがある。

 同氏の家族も、その全貌を知らなかったという500通にも上る手紙コレクションは、すべてを合わせると予想のおよそ2倍の380万ポンド(約9億4000万円)で落札された。(c)AFP