【7月3日 AFP】スペイン・リーガエスパニョーラ1部のレアル・マドリード(Real Madrid)のラモン・カルデロン(Ramon Calderon)会長は、2007年2月始めの時点でファビオ・カペッロ(Fabio Capello)監督を解任する決意を固めていたことをスペインのアス(AS)紙が報じた。アス紙の中でカルデロン会長はその理由としてサポーターがカペッロ監督のサッカーを否定的に捉えていた事などを挙げた。
 
 カルデロン会長は「レアル・マドリードは華麗で斬新なサッカーを追い求めなければならない。確かにカペッロ監督は2003年以来のリーグ優勝をレアル・マドリードにもたらしたが、サポーターの要求する伝統的なフィールド上での活気がサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)スタジアムで見られなかった」とカペッロ監督解任の理由を述べた。
 
 カルデロン会長はヘタフェ(Getafe)のベルント・シュスター(Bernd Schuster)監督を新たに招聘するため、カペッロ監督に途中解任の補償金として600万ユーロ(約10億円)を支払わなければならない。

 レアル・マドリードは、幸運にもリーグ優勝を勝ち取ったが、1月に米国のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)移籍を発表したデビッド・ベッカム(David Beckham)に残留を懇願するなど豊富な話題を振りまいて2006-07シーズンを終えた。

 しかし、06-07シーズン当初チームは上手く機能せず、2月にはカルデロン会長が「カペッロ監督のサッカーはサポーターが求めるものでなかった。我々はスペクタクルなサッカーを取り戻さなければならないし、サポーターを魅了しなければならない。さらには96-97シーズンにもレアル・マドリードを指揮しリーグ優勝に導いているカペッロ監督の解任には多くの金が必要になってくる」などと発言していた。

 後任が有力視されるシュスター監督は、現役時代にレアル・マドリードで2度、またライバルチームのバルセロナ(Barcelona)では1度のリーグ優勝を経験している。(c)AFP