【6月27日 AFP】約10年にわたり英政権を率いてきたトニー・ブレア(Tony Blair)首相が27日、退陣する。翌28日にゴードン・ブラウン(Gordon Brown)次期首相が就任する。ブレア首相は退任後、中東和平特使に就任するとの見込みが高まっている。

 英国では与党党首が首相となり、任期途中の党首交代では総選挙の必要がない。労働党党首選で無投票でブラウン氏が選出されたことに対し、野党側は総選挙を求めているが、ブラウン氏就任決定後の過去数週間、同党に対する政治的・経済的期待感は高まり、労働党には多額の献金が集まっている。

 一方、国内の注目は、米国とロシア、欧州連合(EU)、国連(UN)で構成する中東和平4者協議(カルテット)が、ブレア首相を中東特使に任命するだろうとの憶測に集まっている。

 同日、ブレア退陣は英各紙の一面を飾った。タブロイド紙サン(Sun)はブレア氏政権について「政治的情勢を変革した」と評し、タイム(The Times)紙はブレア中東特使の構想に賛同を表明した。

総選挙での圧倒的勝利により、18年間続いた保守党政権に替わりブレア政権が誕生したのは1997年。初期には高い支持率を誇ったが、2003年の米軍によるイラク侵攻後、連合軍への参加を決定して以降、支持率は著しく下降していた。労働党内の圧力や国内世論の批判が高まり、ブレア氏は昨年、2期で辞任する意向を表明した。

ブレア政権で財務相を務め、英国を記録的な景気拡大に導いたブラウン氏は長年、首相の座を狙ってきた。

英国の近年の政治史において、最も政治的才能に恵まれた首相と評されたブレア氏とは対照的に、ブラウン氏について多くの評論家らは「気難しく、カリスマ性に欠けるが慎重な政治家」だとみなしている。

ブラウン次期首相は、「より開かれた政府、議会に権限を与える政治」を自らのもたらす新しいスタイルとして誓約している。27日もしくは28日に発表される新内閣では、閣僚の大幅な入れ替えも予測される。(c)AFP