近隣国への米国民パスポート携帯義務、申請殺到で施行延期
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【6月25日 AFP】米政府はメキシコ、カナダ、カリブ海諸国を訪れる米国民に、新たにパスポート携帯を義務づける法改定を行ったが、山積みとなった申請用紙の処理が追いつかず、適用開始日を延期した。
9.11同時多発テロ事件後に高まったテロの脅威や、急増する不法移民の問題に対処するため、米政府は今年、メキシコ、カナダ、カリブ海諸国の一部との間を出入国する国民にパスポート携帯を義務づける出入国規則の改定を行った。
従来の制度の下では、近隣諸国の旅行に関しては米国民は、政府発行の身分証明書の提示しか求められず、たいていの場合は免許証で事足りていた。しかし、テロ攻撃に対する懸念や移民問題から今年の改定に至った。
政府当局者の間では、テロ攻撃に対する米国のぜい弱性が指摘される。特に、カナダ国境ではほとんど、または書類提出が一切不要とされているため、カナダ人や米国人旅行者を装ったテロリストが、カナダ経由で米国に入国する懸念が持たれてきた。
しかし法改定後、旅行者は申請のために長蛇の列に並ばされる上に、パスポート発行まで4か月もの待ち時間を余儀なくされている。
今年の旅行シーズンだけで、新規・更新合計200万件のパスポート申請が殺到。米政府は処理に数週間の遅れが出ていることを認めた。国務省領事局のモーラ・ハーティ(Maura Harty)次官補は前週、上院委員会に先立ち「新規則を順守するために、国民がこれほど迅速に対応するとは予測していなかった」と語った。
パスポート申請手続きの遅れにより、ハネムーンを計画中の新婚夫婦や、以前から夏の旅行を計画していた市民らの予定は台無しとなり、議員らに対しては激怒した有権者からの不満が殺到している。David Vitter上院議員は公聴会で「弁解の余地もない」と不平をもらした。
すでにメキシコやカナダへの航空券を購入した旅行者らは、通常6週間程度で入手できるパスポートを受領するまで、最大10週間もかかるという事態に直面している。追加料金を支払って申請手続きを迅速化する「優先パスポート」についても、通常は2週間で入手可能なところ、現在は倍の待ち時間が発生している。
旅行者の間で高まる怒りに対する沈静化策として、米政府は新規定の実施を、旅行シーズンが終了する9月まで延期した。9月末までの間、米国人旅行者は「パスポート申請の受理証」と「政府が発行した有効期限内の身分証明書」を提示することで、カナダ、メキシコ、バミューダ、カリブ海諸国を訪問できるという。(c)AFP/Virginie Montet
9.11同時多発テロ事件後に高まったテロの脅威や、急増する不法移民の問題に対処するため、米政府は今年、メキシコ、カナダ、カリブ海諸国の一部との間を出入国する国民にパスポート携帯を義務づける出入国規則の改定を行った。
従来の制度の下では、近隣諸国の旅行に関しては米国民は、政府発行の身分証明書の提示しか求められず、たいていの場合は免許証で事足りていた。しかし、テロ攻撃に対する懸念や移民問題から今年の改定に至った。
政府当局者の間では、テロ攻撃に対する米国のぜい弱性が指摘される。特に、カナダ国境ではほとんど、または書類提出が一切不要とされているため、カナダ人や米国人旅行者を装ったテロリストが、カナダ経由で米国に入国する懸念が持たれてきた。
しかし法改定後、旅行者は申請のために長蛇の列に並ばされる上に、パスポート発行まで4か月もの待ち時間を余儀なくされている。
今年の旅行シーズンだけで、新規・更新合計200万件のパスポート申請が殺到。米政府は処理に数週間の遅れが出ていることを認めた。国務省領事局のモーラ・ハーティ(Maura Harty)次官補は前週、上院委員会に先立ち「新規則を順守するために、国民がこれほど迅速に対応するとは予測していなかった」と語った。
パスポート申請手続きの遅れにより、ハネムーンを計画中の新婚夫婦や、以前から夏の旅行を計画していた市民らの予定は台無しとなり、議員らに対しては激怒した有権者からの不満が殺到している。David Vitter上院議員は公聴会で「弁解の余地もない」と不平をもらした。
すでにメキシコやカナダへの航空券を購入した旅行者らは、通常6週間程度で入手できるパスポートを受領するまで、最大10週間もかかるという事態に直面している。追加料金を支払って申請手続きを迅速化する「優先パスポート」についても、通常は2週間で入手可能なところ、現在は倍の待ち時間が発生している。
旅行者の間で高まる怒りに対する沈静化策として、米政府は新規定の実施を、旅行シーズンが終了する9月まで延期した。9月末までの間、米国人旅行者は「パスポート申請の受理証」と「政府が発行した有効期限内の身分証明書」を提示することで、カナダ、メキシコ、バミューダ、カリブ海諸国を訪問できるという。(c)AFP/Virginie Montet