【6月22日 AFP】医療従事者による輸血でリビア人児童438人がエイズ(HIV/AIDS)に感染した事件で、被害者家族らが22日、ブルガリア政府と欧州連合(European UnionEU)による和解交渉が、補償金額をめぐり暗礁に乗り上げていることを明らかにした。

 被害者家族らは声明文の中で、「交渉は困難をきわめているが、感染児童に対する治療面などでは妥協点を見いだすことができた。ただし、補償金額ではまだ合意にいたっていない」としている。

 和解交渉の仲介に前向きな姿勢を見せていたリビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の子息、Seif al-Islam氏が主催するNPO団体「カダフィ開発基金(Gaddafi Devlopment Foundation)」は、22日にも和解合意にいたるのではないかとの見通しを示していた。

 現地当局筋によれば、22日中にも首都トリポリ(Tripoli)と、EU首脳会議開催中のブリュッセル(Brussels)で、同時に声明が発表されるもよう。

 被害者家族の声明に先立ち、欧州委員会(European Commission)のベニタ・フェレロワルトナー(Benita Ferrero-Waldner)対外関係・欧州近隣国政策担当委員は21日、即時和解の報道を否定する発表をしていた。

 リビア国内の地中海沿岸の都市ベンガジ(Benghazi)の病院で発生したこの事件では、ブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師1人が1999年に逮捕された。6被告は「感染拡大は衛生状況の悪さが原因」として無実を主張したが、2004年5月に死刑を言い渡された。(c)AFP