【6月22日 AFP】世界貿易機関(World Trade OrganizationWTO)新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の行き詰まり打開を目指し、ドイツのポツダム(Potsdam)で開催されていた米国、欧州連合(European Union、EU)、インド、ブラジルの主要4か国・地域(G4)閣僚会合は21日、決裂に終わった。ブラジルのセルソ・アモリン(Celso Amorim)外相が明らかにした。

 アモリン外相はインドのカマル・ナート(Kamal Nath)商工相と記者会見し、インドとブラジルの代表団がこの交渉を無意味と判断して放棄したことを明らかにし、「議論を続けても無益だ」と語った。

 また同外相は、農業に関する補助金をめぐる相違点が今会合の失敗の原因と主張。補助金は2001年に開始したドーハ・ラウンドの主要争点となっている。

 この会合にはEUからはピーター・マンデルソン(Peter Mandelson)通商担当委員、米国からは通商代表部(US Trade RepresentativeUSTR)のスーザン・シュワブ(Susan Schwab)代表が参加。当初23日まで行われる予定だった。

 マンデルソン委員は交渉の行き詰まりに対する憤りを表明し、「わらわれは妥協の用意はあるが、代償がなければそれはできない」と述べた。(c)AFP