【6月20日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で英国放送協会(BBC)のアラン・ジョンストン(Alan Johnston)記者(45)がイスラム系武装勢力に拉致されてから100日目となる20日、同僚や家族らが改めて同記者の解放を訴える。

 ジョンストン記者の故郷のスコットランドでは、両親のグレアムさんとマーガレットさんが近隣住民らと共に午後1時15分、同記者の解放を願って風船100個を空に放つ。午後1時15分はガザ時間の午後2時15分にあたり、3月12日にジョンストン記者が拉致された時刻。

 一方、ワシントンD.C.(Washington D.C.)、ニューヨーク(New York)、ブリュッセル(Brussels)、エルサレム(Jerusalem)、カブール(Kabul)など、世界各地のBBC記者らも同記者の解放を訴える。

 BBCのヘレン・ボーデン(Helen Boaden)報道局長は19日、「拉致から100日目を迎えるにあたり、ジョンストン記者の解放支援態勢を一層強化する。我々の思いは常にジョンストン記者の家族と共にある」とのコメントを発表している。

 ジョンストン記者は、欧米系記者として最後までガザ地区に滞在して取材活動を続けていた。同記者の拘束期間は、同地区で拉致された欧米人としては最長期間となっている。

 同記者の安否については、犯行声明を出したイスラム系武装組織「Army of Islam」が同記者のビデオ映像を1日、インターネット上で公開して以来、途絶えている。映像のなかで、ジョンストン記者は顔色がすぐれないものの「食事も与えられ扱いも良い。心配の必要はない」と語っている。映像の撮影日は不明。(c)AFP/Adel Zaanoun