【6月18日 AFP】米カリフォルニア(California)州ローズビル(Roseville)の丘陵地にある巨大倉庫の中では、従業員らが電子ゴミから「インターネット時代の黄金」を「採掘」する作業に忙しい。

 ここは、米パソコン大手ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard、HP)のリサイクル工場だ。リサイクル事業の強化を進めている同社は、この工場で携帯電話からコピー機まで、廃棄されたさまざまな電化製品を解体し、再利用できる部品を取り出している。

 工場の壁には、中国の農村地帯に投棄されたコンピューター廃棄物に関する新聞記事の切り抜きがはられている。HPの目標は、電子機器の不法投棄をなくし、廃棄物から出る有害物質から環境を守ることだ。

 HP従業員のTatyana Kjellbergさんは、リサイクル作業について、「昔の金鉱採掘によく似ている」と話した。

 フットボール・スタジアムほどの大きさの集積場には、回収されたパソコンのモニターやプリンター、コンピューター・サーバーなどが、たった1日で山積みになる。

 ベルトコンベヤーに乗せられたこれらの廃棄物は、まず手作業で解体され、各種の破砕機にかけられ細かく粉砕される。その後、プラスチック、鉄、アルミニウムなど、材料別に大きな容器に入れられて、溶鉱炉に送られる。HPではこの作業を、「製品最小化」と呼んでいる。

 HPのリサイクル事業は、1987年に部品回収からスタートした。同社の事業責任者、ケン・ターナー(Ken Turner)氏は、「不要になった製品から再利用可能な部品を取り出していたが、多くの廃棄物が出てしまった。どのように処理すればよいか分からないものもたくさんあった」と当時を振り返った。

 HPのリサイクル事業が2006年に世界各国で扱った電子ゴミの総量は、7400万キロ。ジャンボジェット機600機分に相当する。現在、ローズビル工場だけでも、毎月200キロ近くを処理している。

 今後は製造メーカーを問わず、あらゆる電子機器を受け入れる予定だ。(c)AFP/Zachary Slobig