大英帝国勲章、受勲者リストが発表される
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【6月16日 AFP】エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の誕生日を記念して毎年発表される受勲者リスト「Queen’s Birthday Honours List」の2007年度版が発表された。多くの受勲者が名を連ねる中、インド生まれの作家サルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)と元クリケット選手のイアン・ボサム(Ian Botham)にナイトの称号が与えられることになった。
■死刑宣告を受けたサルマン・ラシュディ
ラシュディは2作目となった著書『真夜中の子供たち(Midnight’s Children)』で、1981年のブッカー賞(Man Booker Prize)を受賞。1993年には、同著がブッカー賞25年間の歴史の中で最高作として表彰された。
さらにラシュディは、1989年に『悪魔の詩(Satanic Verses)』を出版したが、この本がイスラム教を侮辱しているとイランの前最高指導者ルホラ・ホメイニ(Ruhollah Khomeini)師から死刑を宣告され、10年間姿を消していた。
「このような名誉ある勲章をいただいて感動し、謙虚な気持ちでいっぱいです。私の作品がこのような形で評価されたことをとてもうれしく思っています」英国のRoyal Society of Literatureの一員でもあるラシュディは受勲が決まり、このように語った。
■最も愛される元クリケット選手のイアン・ボサム
英国で最も有名なクリケット選手で、1977年から92年までテストクリケット(Test cricket)に出場したボサムは、小児ガンのチャリティ運動も行っている。
この受勲を「喜んでいる」と語ったボサムは、今でも英国で最も愛されるスポーツ選手の1人。一度だけ、大麻吸引で短期間の試合出場停止処分を受けたこともあるなど、ボサムの波瀾万丈な人生が一番の理由だろう。
■ベッカム、受勲ならず
マスコミがこぞって推測したサッカー、イングランド代表の元主将デビッド・ベッカム(David Beckham)の受勲は、現実とはならなかった。
■ジャーナリストのクリスチャン・アマンプール氏
イランと英国の血を引き、CNNの海外特派員を務めるクリスチャン・アマンプール(Christiane Amanpour)氏には、コマンダー(Commander of the Order of the British Empire、CBE)の称号が与えられた。
■元KGBのオレク・ゴルジエフスキー氏
冷戦時代ソ連から亡命した旧ソ連国家保安委員会(KGB)のオレク・ゴルジエフスキー(Oleg Gordievsky)氏には、聖マイケル・聖ジョージ勲章(Companion of the Order of St Michael and St George、CMG)が与えられた。
ゴルジエフスキー氏は、1985年の亡命以前はロンドンで活動するKGBのトップを務めていたが、二重スパイだった人物。ジョギング中に尾行してきた同僚をまいて英国に亡命した。
「英国の安全保障のための貢献」が評価された同氏に贈られた聖マイケル・聖ジョージ勲章は、架空のスパイ、ジェームズ・ボンド(James Bond)に与えられた勲章と同一だ。
■エミール・ジョーンズ・パリー英国連大使
エミール・ジョーンズ・パリー(Emyr Jones Parry)英国連大使にも同勲章が与えられた。
■スポーツやエンターテイメント界からも多くの受勲者
マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の選手でウェールズ(Wales)代表の元主将ライアン・ギグス(Ryan Giggs)と、ウェールズのスヌーカー・プレーヤーで元世界チャンピオンのテリー・グリフィス(Terry Griffiths)にはオフィサー(Officer of the Order of the British Empire、OBE)の称号が与えられた。
サッカー・元イングランド代表で、プレミアリーグで得点を決めた最年長記録(41歳)を保持しているテディ・シェリンガム(Teddy Sheringham)には、メンバー(Member of the Order of the British Empire 、MBE)の称号が与えられた。
デイム・エドナ・エバリッジ(Dame Edna Everage)というキャラクターでおなじみのオーストラリアのコメディアン、バリー・ハンフリーズ(Barry Humphries)と、英国の音楽フェス「グランストンベリー・フェスティバル(Glastonbury)」の創設者、Michael Eavis氏、ファッションデザイナーのベティ・ジャクソン(Betty Jackson)には、コマンダーの称号が与えられた。
アニメ映画『ウォレスとグルミット(Wallace and Gromit)』でウォレス(Wallace)の声優を務めるピーター・サリス(Peter Sallis)、作家のバーバラ・T・ブラッドフォード(Barbara Taylor Bradford)、歌手のジョー・コッカー(Joe Cocker) 、女優のシルヴィア・シムス(Sylvia Syms)には、オフィサーの称号が与えられた。(c)AFP/Katherine Haddon