【6月15日 AFP】20世紀フォックス(Twentieth Century Fox)配給の話題の新作映画『ダイ・ハード4.0(Die Hard 4.0)』の試写会が14日、パリで開催された。大ヒット間違いなしと見られるこの作品の公開前の試写会ということで、海賊版を防ぐための物々しい雰囲気の中、行われた。

■厳戒態勢の試写会

 試写会前日の13日、 フォックス・フランス(Fox France)のAlexis Rubinowicz氏は語った。

 「米国の映画会社は、公開前に試写会を行うことに前向きではありません。しかし私たちは、今回の試写会にお集まりいただく方々には、完ぺきな信頼を寄せています」

 「(米国で公開となる)27日までにインターネットに映像が流出するようなことになれば、次回の大作からは公開の前日にしか試写会を行わないことにします」

 当日の試写会会場では、集まった数十人の記者たちに2人の警備員が目を光らせていた。

 フォックス・フランスのJose Covo氏は14日、AFPに語った。

 「すべての大作の世界公開に対して、我々はかなり慎重になっています。海賊版を防ぐためなら、どんなことでも行うでしょう」

 さらに同氏は、映画は「どの段階でも」、時には「編集段階で」コピーされる危険性があり、「公開から数日間または数週間たてば、インターネットに流出しています」と語り、世界で8億4400万ドル(約1034億円)の興行収入を上げた『スパイダーマン3(Spider-Man 3)』の3つの海賊版を発見したことを明かした。

■世界の4分の1の海賊版がカナダで作られている

 カナダは今月、日本に続き、海賊版に対する規制法を制定した。ビバリー・オダ(Beverley Oda)民族遺産・女性の地位担当相によれば、海賊版はハリウッドに年間60億ドル(約7390億円)の損害を与え、世界に流出している海賊版の20-25%はカナダで作られたものだという。

 5月には、ワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズ(Warner Bros. Pictures)が、『オーシャンズ13(Ocean’s Thirteen)』と『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter and the Order of the Phoenix)』のカナダでの試写会を中止すると発表していた。 

■会見でジョークを飛ばすブルース・ウィリス

 このような海賊版を意識した重苦しい雰囲気に関係なく、14日に行われた会見に登場した主演のブルース・ウィリス(Bruce Willis)は、冗談を交えながら記者のインタビューに答え、22年ぶりとなったシリーズ最新作への出演の理由を、脚本が非常に楽しそうだったからと語った。

 「最初は不安でした。しかし撮影が進むにつれ、自分たちが本格的な作品を作っているんだと自覚するようになりました」

 さらに、自分の年齢のおかげで、さらなるアクションに取り組もうと思ったという。

 「『ブルース、君はもう若くないんだから、すべてのアクションを自分でやることはないよ』と言われたんです。そのせいで、もっとやってやろうと思うようになりました。数回、頭を強打して意識がもうろうとしましたよ。52歳だというのに…」

■制作中は米国同時多発テロを意識

 ウィリスによれば、『ダイ・ハード4.0』は政治的メッセージを含まない純粋なエンターテイメント作品だという。しかし、爆発シーンがよく描かれたことに対し、「撮影中は、米国同時多発テロを意識しました」と犠牲者の遺族に気を配りながら語った。

 さらに、ウィリスにとって真のヒーローとは、自らの命を危険にさらし、「自らが信じるもののために闘う」在イラクの米国兵士だという。(c)AFP