【6月14日 AFP】13日から4日間の日程で来日中のカンボジアのフン・セン(Hun Sen)首相は14日、安倍晋三首相と首脳会談を行った。

 今回が15回目の訪日となるフン・セン首相は日本・カンボジア両国の国旗を振る小学生が歓迎するなか、首相官邸に安倍首相を訪ねた。今回の訪日の目的の一つは、日本からの投資を促進することにある。

 カンボジアは前年、総額約6億ドル(約736億円)の援助を取り付けたが、そのうち日本からの援助は約1億ドル(約122億円)に達し、日本はカンボジアにとって最大の支援国となっている。しかし、現在、日本は貿易に関してはカンボジアの貿易総額の2%を占めるに過ぎない。

 フン・セン首相は先月、カンボジア北西部にある日本の資金援助を受けた病院の開院にあたり、「(来日中は)カンボジアの開発、援助、投資、観光などについて多くの議論がなされるだろう」と述べていた。

 フン・セン首相は、日本の投資、さらに社会基盤整備のための援助を希望する意向を示した。カンボジアの社会基盤は、長年の内戦ののち放置されてきたため劣悪な状態になっている。また、援助国の間では官僚の腐敗などカンボジア国内の改革の遅れが課題として認識されている。

 フン・セン首相は滞在中、天皇、皇后両陛下と面会するほか、カンボジアでの最優先事項である農業開発関連の視察も予定している。(c)AFP