【6月13日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)北郊の都市サマラ(Samarra)にあるイスラム教シーア派(Shiite)のアル・アスカリ(al-Askari)聖廟の尖塔が13日、爆破された。スンニ派(Sunni)の反政府勢力による犯行とみられる。このモスクは15か月前にも国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の戦闘員らにより爆破されており、前回の事件は両宗派間の抗争激化を招いた。

 同日午前9時頃、数分おきに2つの爆発が発生し、アル・アスカリ聖廟の黄金の尖塔2基が倒壊した。事件を受け、バグダッドには外出禁止令が出された。

 アル・アスカリ寺院は、イラク国内のシーア派の主要聖地の一つで、9世紀に実在したといわれる同派第12代イマーム(イスラム教の指導者)の廟だと伝えられている。一方、同モスクのあるサマラはスンニ派教徒が大半を占める。

 イラクのシーア派の資産管理組織の代表であるSaleh al-Haidiri師はバグダッドで会見し、尖塔は「テロリストによって破壊された」と発表した。「これはテロリストによる攻撃だ。この聖廟に対しては2度目の攻撃で、宗派間抗争をあおろうとする試みだ」と非難した。

 ナジャフ(Najaf)にあるシーア派の強硬派指導者ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師の事務所では、シーア派教徒らに対し平静を保つよう呼びかけた。一方、イラク内相は、爆破の報告について調査中だとしている。

 同聖廟は2006年2月22日にもスンニ派を主流とするアルカイダ戦闘員らにより爆破されている。この爆破事件以降、激化した2つの宗派間の抗争は現在まで続いており、これまでに数千人が抗争の犠牲となっている。(c)AFP/Mahmud Saleh