【6月8日 AFP】悪天候に見舞われたオーストラリア東海岸のニューカッスル(Newcastle)沖で8日、輸送船が座礁、乗組員21人はヘリコプターで救助された。

 座礁したのはパナマ船籍の石炭輸送船Pasha Bulker(3万トン)。同船はシドニー(Sydney)北方、ニューカッスル(Newcastle)港付近を航行中に座礁。乗船していたフィリピン人と韓国人乗員は、甲板からウィンチでヘリコプターに引き上げられ、海岸まで搬送された。

 ニューサウスウェールズ(New South Wales)州当局によると、Pasha Bulkerが積載していた石油燃料700トンについては、現時点で流出したとの報告はない。同当局の職員は「乗組員の命を救うことが第一だ。石油汚染については今後対策を取る」と語った。

 ニューサウスウェールズ港の責任者は、現場付近の波高は17メートルに達し、ほかに船舶数隻の安否が懸念されるという。

 これより前のラッシュアワーの時間帯、シドニー港では5メートルの高波が観測され、フェリーの運航が中止となった。バスによる代替輸送を行ったため、交通渋滞が発生している。

 天気予報によると8日は一日中、強風と高波が続く見通しで、天候はさらに悪化するという。(c)AFP