【6月5日 AFP】ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は5日、ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙とのインタビューのなかで、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領が発表した地球温暖化対策案について「不十分」との見方を示した。

■米国は「温暖化対策を環境技術の発展に依存している」と仏大統領

 サルコジ大統領は、ブッシュ大統領が地球温暖化問題にようやく目を向けてくれたのは喜ばしいことだとしながらも、「わたしには、米国の対策は不十分に見える」と語った。

 サルコジ大統領は、ブッシュ大統領の提案は、依然として「環境技術への投資により温暖化ガス削減を達成しよう」とするもので、「地球を守りたいのなら、自ら手本を示してもらわねば困る。世界の超大国だからといって、こうした問題を前に、『わが国には関心のない分野だが、環境技術への投資はするからテクノロジーで問題を解決しよう』とだけ呼びかけたところで意味はない」と指摘。

 さらに、「(環境技術への投資だけによる削減など)不可能だ。そもそも米国の利益にもならない。わたしは米国を非難したいわけではない。これで削減はできないと確信しているだけだ」とも語った。

■サミットを前にした「米国の駆け込み提案」への批判

 ドイツのハイリゲンダム(Heiligendamm)で6日から8日にかけて開かれる主要8か国(G8)首脳会議(ハイリゲンダム・サミット)を前に、国際社会から圧力を受けていたブッシュ大統領は5月31日、独自の温暖化対策を提案。「米国ならびに温暖化ガス主要排出国最大14か国が参加し、ガス削減に向けた長期的国際目標を2008年末までに設定する」とした。

 しかし、ブッシュ大統領の提案に対しては、排出削減量や実行開始時期、排出割当て量の上限といった具体的な詳細が不足しているとして、各方面から否定的な意見が上がっている。また、京都議定書(Kyoto Protocol)以降の新たな枠組みを無視するものではないかとの懸念も生じている。(c)AFP