【6月2日 AFP】トニー・ブレア(Tony Blair)英首相は1日、就任中最後の外交舞台となるアフリカ歴訪の最終訪問国の南アフリカで、主要国首脳会議(G8 Summit)参加国の首脳に対し、来週行なわれる会議でアフリカの窮状緩和に向けた取り組みについてさらに積極的に議論していくよう呼びかけた。

 南アフリカのターボ・ムベキ(Thabo Mbeki)大統領は、世界の注目をアフリカへと向けさせるよう取り組んだとしてブレア首相を賞賛、一方のブレア首相も、2005年にスコットランドのグレンイーグルズ(Gleneagles)で開催した主要国首脳会議で2010年までにアフリカへの援助規模を2倍にすると公約してから、この2年間で大きな前進があったことを強調した。

 また同首相は、「大切なことは、来週ドイツのハイリゲンダム(Heiligendamm)で行なわれる主要国首脳会議(G8)で、グレンイーグルズでの合意内容についての取り組みを再確認し、死病撲滅支援と、紛争解決および平和維持といった課題について積極的に議論することだ」と述べた。

 一方で監視団体の「African Monitors」は、2年前の公約について今日まで援助規模の拡大はされていないと語る。同団体代表を務めるケープタウン(Cape Town)のNjongonkulu Ndungane大司教は今週初頭、アフリカに対する援助は2005年以来停滞したままだとし、公約は実行されていないとして先進諸国を非難している。(c)AFP/Phil Hazlewood