【5月31日 AFP】アフリカを歴訪中の英国のトニー・ブレア(Tony Blair)首相は31日、6月上旬のドイツでの主要国首脳会議(G8)開催を前に、先進諸国に対しアフリカの繁栄に向けた長期の支援努力を呼びかけた。

 南アフリカのヨハネスブルク(Johannesburg)で、財界関係者、学術研究者、学生らを前に講演を行ったブレア首相は、数年先にアフリカ諸国が「新の変革」を達成する可能性はあるとしながら、これには全世界各国の努力が必要だと付け加えた。 

■資金援助だけでない新しい提携関係構築を

 次週のG8会合で、アフリカ問題が主要議題となるかどうかはまだ不透明としながら、「われわれには十分な忍耐と長期的展望がある」と自信を示した。

 また、目覚ましい進展の一例としてアフリカ諸国18か国への総額380億ドル(約4兆6000億円)の債務免除をあげた。

 一方、エイズ(AIDS)対策や初等教育の普及などの分野では、さらなる努力が必要とされている。

 ブレア首相は、先進国が資金援助だけでなくアフリカに活力をもたらすような新しい提携関係をアフリカ諸国との間に築く必要があると語る。これによって初めて、 2005年のグレンイーグルズ(Gleneagles)・サミットで採択されたアフリカ支援目標や、貧困撲滅など8項目が盛り込まれた国連(UN)のミレニアム宣言(UN Millennium Development Goals)の達成が可能となるという。

■アフリカ諸国の努力にも期待

 ブレア首相はまた、民主主義の確立、適切な統治、汚職の撲滅、隣国間での信頼の醸成など、アフリカ諸国側の努力も促した。

 また、ジンバブエの内乱を終結させたアフリカ南部諸国やターボ・ムベキ(Thabo Mbeki)南アフリカ大統領らの努力を称賛した。

 ブレア首相は、先進国は長期にわたり何度もアフリカへの支援努力を繰り返すことを強調。アフリカ支援において「常に前進しているというわけにもいかない」としても、それは「先進国が努力を怠ったからではない」と述べた。

 一方、英国の全政治勢力がアフリカ問題については大筋合意に達したことを報告。これを「素晴らしい成功だ」と述べ、欧州連合(EU)も同様の合意に達することへの期待を示し、このためにはG8各国が、強固な意志を持って臨まなければならないとした。

 最後にブレア首相は、「アフリカが対等なパートナーとしてわれわれの努力に応えた時、数々の戦略的な目的が達成されるだろう。もしわれわれが努力を放棄してしまったら、人々は貧しくとも豊かな可能性に満ちたアフリカ大陸を繁栄に導く機会を失うという、実に不幸な判断ミスを犯すことになる」と、再び先進国の努力を訴えた。

 リビア、シエラレオネ訪問を終えたブレア首相は、31日午前、南アフリカ入りした。6月27日に退任を控えたブレア首相にとって、今回のアフリカ諸国歴訪は最後の外交舞台となる。(c)AFP/Phil Hazlewood