自殺ほう助で服役中の「死神医師」、刑期を終え出所へ
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【5月31日 AFP】自殺ほう助による殺人罪で8年間の禁固刑に処せられた元医師、ジャック・キヴォーキアン(Jack Kevorkian)服役囚(72)が、6月1日に刑期を終え釈放される。
■出所後も活動を続けると公言、当局は厳しい監視体制を
キヴォーキアン元医師は「死神医師(Doctor Death)」の異名を持ち、自殺ほう助を行った患者は130人にのぼるとされる。
ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)で、釈放を前にFOX2ニュースの取材に応えたキヴォーキアン元医師は、「出所後も自殺ほう助の法制化運動を続ける」と明言する一方で、「刑務所にはもう戻りたくない」とも語った。
キヴォーキアン元医師は、釈放後も2年間は保護観察下におかれる。その間、自殺方法についてのカウンセリングを行うことが禁止されるほか、公共の場での発言は、全て保護観察官により監視される。
ミシガン州矯正局(Michigan Department of Corrections)の報道官によると「キヴォーキアン元医師の発言は、保護観察所がすべて事前にチェックする。また、供述書や意見書の提出を求める場合もある」という。「あらゆる有効な方法で、彼の発言内容を一言一句把握する」。
■医師の開発した「安楽死装置」に、全米から「自殺志願者」が集まる
キヴォーキアン元医師は、1990年に自身が発明した「自殺装置」や同、医師に自殺ほう助を願う患者らの様子をおさめたビデオを公開。全米に末期医療をめぐる多くの問題を投げかけた。
その後、死を願う末期患者らが多数同元医師のもとに押し寄せ、同元医師の「安楽死装置」で死に至った。ホテルや同元医師の車内で「自殺ほう助」が行われたこともあったという。この事実から、尊厳死を認めるべきだとする声が高まった。
その一方で、キヴォーキアン元医師は、遺体を病院や、公園、空きビルに置き捨てるなど奇異な行動もみられ、多くの人々から反感を招いた。1988年の記者会見では、自殺ほう助で死亡した男性の腎臓を振りかざし、(腎臓移植を望むなら)「早い者勝ちだ」などと述べたこともある。
さらに同年、すでに医師免許を剥奪されていたにもかかわらず、安楽死を望む筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に、薬物を注射し自殺ほう助を行った。その上、この様子をおさめたビデオをCBSテレビのドキュメンタリーテレビ番組「60ミニッツ(60 Minutes)」に送付。ビデオは全米に放映され、激しい議論を巻き起こした。
1999年4月14日に行われたこの事件の裁判で、r判事は「自殺ほう助の様子を全米に放映させた行為は、法への大胆な挑戦」と述べ、元医師に自粛を勧告。懲役10年から25年の実刑判決を言い渡した。
■「自殺ほう助の法制化運動」は、部分的ながら実現へ
一方、自殺ほう助支持者の多くは、キヴォーキアン元医師に静かな余生を送ってほしいと願っている。カリフォルニア(California)州サクラメント(Sacramento)市で自殺ほう助の法制化運動を行うスティーブ・ホプクラフト(Steve Hopcraft)氏も、その一人だ。
同氏によれば、元医師の行為は、「違法と知りながら中絶を行っている医師らと同じにすぎない」という。カリフォルニア州では次週、自殺ほう助の法案化を問う投票が行われる予定だ。
キヴォーキアン元医師が主導した「自殺ほう助の法制化運動」は、部分的ながら成功を収めてもいる。自殺ほう助制定法案は彼の故郷であるミシガン州では否決されたが、1997年、オレゴン(Oregon)州では、同元医師に対する判決が下された直後に「尊厳死法(Death With Dignity Act)」が制定されている。
オレゴン州の公式記録によると、以後、300人近くの患者が致死量の薬物投与で合法的に死亡したという。自殺ほう助の法制化が実現したのは今のところオレゴン州のみだが、尊厳死を支持する声は米国各地で高まっている。(c)AFP
■出所後も活動を続けると公言、当局は厳しい監視体制を
キヴォーキアン元医師は「死神医師(Doctor Death)」の異名を持ち、自殺ほう助を行った患者は130人にのぼるとされる。
ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)で、釈放を前にFOX2ニュースの取材に応えたキヴォーキアン元医師は、「出所後も自殺ほう助の法制化運動を続ける」と明言する一方で、「刑務所にはもう戻りたくない」とも語った。
キヴォーキアン元医師は、釈放後も2年間は保護観察下におかれる。その間、自殺方法についてのカウンセリングを行うことが禁止されるほか、公共の場での発言は、全て保護観察官により監視される。
ミシガン州矯正局(Michigan Department of Corrections)の報道官によると「キヴォーキアン元医師の発言は、保護観察所がすべて事前にチェックする。また、供述書や意見書の提出を求める場合もある」という。「あらゆる有効な方法で、彼の発言内容を一言一句把握する」。
■医師の開発した「安楽死装置」に、全米から「自殺志願者」が集まる
キヴォーキアン元医師は、1990年に自身が発明した「自殺装置」や同、医師に自殺ほう助を願う患者らの様子をおさめたビデオを公開。全米に末期医療をめぐる多くの問題を投げかけた。
その後、死を願う末期患者らが多数同元医師のもとに押し寄せ、同元医師の「安楽死装置」で死に至った。ホテルや同元医師の車内で「自殺ほう助」が行われたこともあったという。この事実から、尊厳死を認めるべきだとする声が高まった。
その一方で、キヴォーキアン元医師は、遺体を病院や、公園、空きビルに置き捨てるなど奇異な行動もみられ、多くの人々から反感を招いた。1988年の記者会見では、自殺ほう助で死亡した男性の腎臓を振りかざし、(腎臓移植を望むなら)「早い者勝ちだ」などと述べたこともある。
さらに同年、すでに医師免許を剥奪されていたにもかかわらず、安楽死を望む筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に、薬物を注射し自殺ほう助を行った。その上、この様子をおさめたビデオをCBSテレビのドキュメンタリーテレビ番組「60ミニッツ(60 Minutes)」に送付。ビデオは全米に放映され、激しい議論を巻き起こした。
1999年4月14日に行われたこの事件の裁判で、r判事は「自殺ほう助の様子を全米に放映させた行為は、法への大胆な挑戦」と述べ、元医師に自粛を勧告。懲役10年から25年の実刑判決を言い渡した。
■「自殺ほう助の法制化運動」は、部分的ながら実現へ
一方、自殺ほう助支持者の多くは、キヴォーキアン元医師に静かな余生を送ってほしいと願っている。カリフォルニア(California)州サクラメント(Sacramento)市で自殺ほう助の法制化運動を行うスティーブ・ホプクラフト(Steve Hopcraft)氏も、その一人だ。
同氏によれば、元医師の行為は、「違法と知りながら中絶を行っている医師らと同じにすぎない」という。カリフォルニア州では次週、自殺ほう助の法案化を問う投票が行われる予定だ。
キヴォーキアン元医師が主導した「自殺ほう助の法制化運動」は、部分的ながら成功を収めてもいる。自殺ほう助制定法案は彼の故郷であるミシガン州では否決されたが、1997年、オレゴン(Oregon)州では、同元医師に対する判決が下された直後に「尊厳死法(Death With Dignity Act)」が制定されている。
オレゴン州の公式記録によると、以後、300人近くの患者が致死量の薬物投与で合法的に死亡したという。自殺ほう助の法制化が実現したのは今のところオレゴン州のみだが、尊厳死を支持する声は米国各地で高まっている。(c)AFP