【5月28日 AFP】第60回カンヌ国際映画祭(60th Cannes Film Festival)最終日の27日、閉会式に際して各賞の授賞式が行われた。コンペティション部門出品22作品の中から最高賞「パルム・ドール(Palme d’Or)」に輝いたのは、クリスチャン・ムンギウ(Christian Mungiu)監督作品『4 Luni,3 Saptamini si 2 Zile』だ。

  受賞作『4 Luni,3 Saptamini si 2 Zile』は、社会主義政権下で違法とされた中絶を描いたもの。

  批評家たちからは、「ずば抜けた作品」、「ルーマニア映画史の新たな1ページが開いた」などの賞賛の声が上がった。

■地元で喜びの声

 ムンギウ監督の地元ルーマニアでは、歓喜の声が上がっている。地元テレビ局「Realitatea」と「N24」は、パルム・ドール受賞のニュースを常にテロップで流した。

 ムンギウ監督と同世代のCorneliu Porumboiu監督は「これは最も貴重な受賞です。ルーマニアの映画がパルム・ドールを受賞できるなんて異例のことです」と語った。
 
 「ルーマニア作品は、この4年間パルム・ドール以外の賞を獲得してきました。これは、数年以内に最高賞獲得に辿り着けるという兆しだったのでしょうね」とPorumboiu監督。

 2005年に「ある視点」部門を受賞した『The Death of Mr. Lazarescu』を手がけたCristi Puiu監督は、「時にカンヌは新鮮な空気を必要とするのです。今年は、それが“ルーマニア”という国だったのですよ」と語った。

 Puiu監督は「これが続くことを望みます」と続け、ムンギウ監督のパルム・ドール受賞がさらなる機会への扉を開くことになると語った。

 批評家のAlex Serban氏は、パルム・ドール受賞はルーマニアの映画界に副産物をもたらしてくれるであろうおとぎ話だと語った。

 また、ルーマニアのセルジウ・ニコラエスク(Sergiu Nicolaescu)監督は、「これはルーマニア映画界にとって偉大な勝利です、たぐいまれな功績です」と語った。 (C)AFP