【5月28日 AFP】エジプトの政府高官らは27日、パレスチナ自治区のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)自治政府議長が率いる、パレスチナ解放機構(Palestine Liberation OrganisationPLO)の主流派ファタハ(Fatah)のメンバーと会談を行った。中東通信(MENA)が伝えた。今回の会談は、同自治区でファタハとイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が、停戦の合意と破棄を繰り返している問題について、停戦を確実なものにすることを目的とした一連の会談の第1回目。今後両派閥間で会談が継続されることになる。

 中東通信は「両派閥の指導者らによる一連の協議が27日、カイロ(Ciaro)で正式に開始され、第1回はファタハの代表者らが出席した」とする「情報筋」の談話を報道。また同筋が、「協議はハマスとも行われる予定。個別に実施することで停戦についての両派の見解を探り、さらにイスラエルを含めた包括的停戦合意の可能性を求めていく」と述べたとしている。

 一方、パレスチナ自治政府のAzzam al-Ahmed副首相は記者団に対し、近く予定されているカイロ訪問でアッバス議長が、PLOの再編成について議論することになるだろうと発言。アラブ連盟(Arab League)のアムル・マハムード・ムーサ(Amr Mahmoud Mussa)事務局長との会談後には、「アッバス議長はPLOの幹部会を近日カイロで開催し、ハマスを含むパレスチナ内の全組織をPLOに組み込むことを目指す」と述べた。

 イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)首相率いるハマスは、1987年の反イスラエル闘争発生直後に設立され、PLOに組み込まれたことは一度もない。

 Ahmed副首相は、「我々は、自治区内における屈辱的で悲惨な衝突の停止を確固たるものにすることを模索する」と語ったが、両派の首脳による直接会談が開催される予定はないとしている。(c)AFP