【5月27日 AFP】欧州歴訪中の天皇、皇后両陛下は26日、4番目の訪問国リトアニアに到着された。両陛下が同国を訪問されるのは初めて。

 天皇陛下は大統領府で開催された昼食会で、「我々は、苦難に満ちた第2次世界大戦とその後の歴史を振り返り、あらゆる困難に立ち向かったリトアニアの人々の勇気と尊厳に深く感動している」と語り、苦しみを乗り越えて独立を果たした同国の国民をたたえられた。また、1991年にバルト3国が独立を回復したことについて、「歴史上の大きな潮流となった銘記すべき出来事」と述べられた。

 天皇陛下は杉原千畝記念館にも立ち寄られた。故杉原氏は第2次世界大戦中、数千人のポーランド人、リトアニア人、ドイツ系ユダヤ人がナチス(Nazi)の占領下から逃れられるよう、日本政府の指示に背いてビザを発給した人物で、生前は南部の都市カウナス(Kaunas)で外交官として任務に当たっていた。(c)AFP/Arturas Racas