【5月24日 AFP】10日間の予定で欧州を訪問中の天皇、皇后両陛下は24日、スウェーデンを出発し、2か国目の訪問国エストニアの首都タリン(Tallinn)に到着された。初の旧ソ連圏への訪問となる。

 あいにくの曇り空に冷たい風が吹く中、両陛下は大統領府Kadriorgで開かれた式典に出席された。政府高官や日本の旗を持った大勢の人々のほか、トーマス・ヘンドリック・イルベス(Toomas Hendrik Ilves )大統領と儀仗(ぎじょう)兵が両陛下を出迎えた。

 両陛下は大統領との会食後、約3000人のエストニアの若者による合唱フェスティバルに出席される予定となっている。巨大な貝の形をしたフェスティバル会場は、1980年代後半に平和な音楽パフォーマンスによるデモが行われるようになり、1991年の旧ソ連からの独立に結実した「歌の革命」の舞台となった場所だ。

 両陛下はこの後、エストニア、ラトビア、リトアニアでそれぞれ1日ずつ過ごされる。

 スウェーデンから始まった今回の訪問では、エストニアの後、ラトビアとリトアニアのバルト諸国2か国を訪問、来週には最終目的地である英国に到着される予定。(c)AFP