【5月24日 AFP】少年新聞記者「タンタン(Tintin)」が活躍するシリーズで知られるベルギーの漫画家エルジェ(Herge、本名ジョルジュ・レミ、Georges Remi)の死因は、輸血時のHIV/AIDSウイルス感染かもしれないとする説が、生誕100年を迎えた22日付けのベルギー紙ルソワール(Le Soir)に掲載された。

 エルジェは1983年3月に、公式には白血病で死亡したことになっている。エルジェの伝記を執筆中のフィリップ・ゴダン(Philippe Goddin)氏によると、当時は「エイズ・ウイルスの存在はすでに知られていたが、血液中から検出する方法は分からなかった」という。

 エルジェは晩年、先天性疾患のポルフィリン症治療のため、毎週、輸血を受けていたが、「次第にポルフィリン症とは違う症状に悩まされ始めた」(ゴダン氏)。調査の結果、「インフルエンザ、肺炎、気管支炎といった症状が輸血に起因することは間違いなく、HIVに感染していた可能性がある」としている。

 ゴダン氏による伝記は、秋にエルジェの家族が経営する出版社から出される予定。生誕100年の今年、ベルギーでは祝う記念切手が発売されるほか、ブリュッセル市庁舎では6月3日から特別展を開催。

 また今月21日には、首都ブリュッセル(Brussels)から20キロほど離れたルーバン・ラ・ヌーブ(Louvain-La-Neuve)で、エルジェ博物館(Herge Museum)の定礎式が行われた。

 スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督の手で初映画化の話もあり、2009-10年の公開が期待されている。

 筆名のエルジェは、本名のイニシャル「GR」を逆さにした「RG」をフランス語のアルファベット読みしたもの。(c)AFP