【5月22日 AFP】政府軍と交戦を続ける武装組織「ファタハ・イスラム(Fatah al-Islam)」が22日、首都ベイルート(Beirut)で発生した爆弾テロ2件の犯行声明を発表し、犯行予告も行った。

 ファタハ・イスラムは声明で「北部のナハル・アルバリード(Nahr al-Bared)難民キャンプを政府陸軍が攻撃したため、ベイルート都心で2件の爆弾を爆発させた」と発表。

「政府軍には警告した上で、(爆弾テロを)実行した。われわれは今後もベイルート中心部を炎上させるだろう」

「欧米諸国に操られている者たちに警告する。(イスラム教の聖戦士)ムジャヒディン(mujahedeen)やレバノンのスンニ派(Sunni)を傷つけるな」と、ファタハ・イスラムは、親欧米の姿勢をとる現政権に対する声明で述べ、「われわれは彼らの両手はもちろん、頭を切り落とすのもためらわない」と続けた。

 同組織の報道官は21日、政府陸軍がナハル・アルバリード難民キャンプへの攻撃を続けるなら「徹底抗戦で応じる」と宣言していた。

 ファタハ・イスラムは声明で、レバノン以外の国家やすべての党派との一切の関係を否定。唯一の神だけとつながり、信仰、聖戦だけが組織目的だと主張していた。

「われわれを支援しているのは、レバノン国内のスンニ派を守る使命を背負った聖戦の兄弟たちだけだ」

 2件の爆弾テロは21日夜、イスラム教徒の住民が多数を占めるベイルート西部で発生。爆発で女性1人が死亡、10人が負傷している。(c)AFP