【5月22日 AFP】アメリカに住む若者たちの描写に定評のあるガス・ヴァン・サント(Gus Van Sant)監督は、新作『Paranoid Park』の中で、誤って人を殺害してしまい深く悩む少年の姿を描いた。アカデミー賞脚本賞を受賞した『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(Good Will Hunting)』などを手がけたヴァン・サント監督は、米国コロンバイン高校の銃乱射事件をテーマにした『エレファント(Elephant)』で2004年度のパルム・ドールを受賞している。

■ティーンエージャーの日常を描き出す

 ブレイク・ネルソン(Blake Nelson)の同名小説を下敷きにした今作品でヴァン・サント監督が起用したのは、『エレファント』同様に未経験のキャストたち。新人ゲイブ・ネヴィンス(Gabe Nevins)が演じるスケートボードを愛する10代の主人公は、誤ってガードマンを殺害してしまう。まっぷたつになったガードマンの上半身は生きており、数分後にかっと目を見開くが、その下半身は遠く離れた場所にある。このように目を覆いたくなるようなシーンも登場するが、ストーリーの重点は米国に暮らすティーンエージャー の日常や、信頼できる相手を見つけることの難しさに置かれている。

 16歳になる主人公アレックスの両親はけんかばかりで、彼の相手をする暇がない。現在アレックスは、ホームレスの少年や浮浪者たちとParanoid Parkで過ごしている。

 「私は若者を描くことにこだわりを持っています。自分の天職だと思うのです」「私はプロ以外の人物と作業をするのが好きです。ただ脚本を渡す代わりに、彼らの自然な側面を引き出すことができるからです」

 「特殊なカメラで撮った幻想的なスローモーション映像や、ポートランド出身のEthan Roseや、フェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)監督のお気に入りの作曲家ニーノ・ロータ(Nino Rota)の音楽を使用したオリジナル音楽を使用しました」

 「この作品で描いた迷える少年たちは、中流家庭で育ったごく普通の子供たちです。彼らが、突如として極端な事柄に直面してしまうのです」とヴァン・サント監督。(c)AFP/Claire Rosemberg