【5月22日 AFP】サッカー、欧州チャンピオンズリーグ(Champions League)・決勝、ACミラン(AC Milan)vsリバプール(Liverpool)戦を23日に控えるアテネ市内では、2004年に行われたアテネ五輪以来の規模での警備体制が敷かれ、両チームのサポーターの接触を避けるためにあらゆる対策が講じられている。

公安省の広報を務めるPanagiotis Stathis氏は「運営上は2006年にコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官がアテネを訪問した時と同じレベルで警備に臨むが、スポーツイベントとしてはアテネ五輪以来の規模となる」と語り、約7千500人の警官を警備に動員し、その他アテネ市内の1万5000人もの警官が不測の事態に備え厳戒態勢で待機することを明かしている。

 決勝の舞台となるアテネ・オリンピックスタジアム(Athens Olympic Stadium)の周辺には3つの管制圏が設けられ、サポーターはスタジアムへの入場を制限され、危険物や相手チームを挑発するような横断幕、偽のチケットなどを所持していないかがチェックされる。また、危険が見込まれる人物に対してはギリシャではこれまでに例のないカラーペレット弾を使用することが計画されている。

 また、Stathis氏は04-05年大会でも決勝で対戦し、大きな問題を起こしていない両チームについて「ミランのサポーターは以前ギリシャで試合が行われた際も(04-05年大会の決勝の地)イスタンブールでも問題を起こしておらず、加えてリバプールとミランのサポーターの間に因縁のようなものは無いが、だからといって今回も何も起きないとは限らない」と警戒を緩めていない。

■チケットを持っていないサポーター

 両チームには3万4千枚のチケットが割り当てられているが、ギリシャ警察の試算では約5万人のサポーターがアテネを訪れることが見込まれており、また残り2万9千枚のチケットは各国のサッカー協会や大会スポンサー、欧州サッカー連盟(UEFA)の関係者に2万枚が、残り9千枚が2月に行われた抽選販売で分配されているが、UEFAから発表された1組のチケットの公式値段80ユーロから200ユーロ(約1万3000円から3万2700円)に対し、オンライン・トレーディングでは830ユーロから1900ユーロ(約13万5700円から31万650円)に高騰しており、チケット所持者は警察に付き添われてスタジアム入りし、チケットを所有していないサポーターはアテネ市内を自由に行き来できるが機動隊の厳しい監視に晒されることになる。

 また「通常この規模での警備には不都合が生じるものだが、アテネ市内には大きな通りがないのでより簡単に監視ができる。いずれにせよ我々は、チームを応援するためにやって来るサポーターの入国を拒否することはできない」と語るStathis氏は、サポーターの動きを制限するために市内のホテル経営者にホテルのバーやレストラン内に巨大なスクリーンを設けギリシャ国営放送のNETで中継される試合を放送するように働きかけている。

■両チームのサポーターの接触を避ける

 またStathis氏は「ポイントはスタジアムの雰囲気を創り出すことだ。両チームのサポーターの接触を避けるためにリバプールのサポーターにはバスでスタジアムに移動してもらい、ミランのサポーターには地下鉄を使用してもらうことになる」と語っている。

 24日までに英国からは100機の、イタリアからは80機のチャーター便が到着し、これに加え通常便とVIPゲストのプライベートジェットが106機が到着すると見込まれているアテネ国際空港(Athens International Airport)空港では、サポーターにカラーブレスレットが手渡され、スタッフに付き添われてグループに分けられるなど、サポーターの接触の機会を極力避ける為の方針が発表されている。(c)AFP/JOHN HADOULIS