【アデレード/オーストラリア 20日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の訓練を受けたとして、キューバ のグアンタナモ(Guantanamo)収容所に拘束されていたオーストラリア国籍のデービッド・ヒックス(David Hicks)服役囚(31)が20日、5年におよぶ同収容所での拘束を終え、祖国オーストストらリアに帰国した。ヒックス服役囚は残りの刑期をオーストラリアの刑務所で服役する。

 オーストラリアのインターネットニュースサイトSky Newsは、ヒックス服役囚を乗せたジェット機が現地時間の朝9時50分ごろ、アデレード(Adelaide)のエディンバラ・オーストリア空軍基地(Edinburgh RAAF base)に着陸し、そのまま格納庫に入ったと報じた。

 帰国後ヒックス服役囚は、アデレードのYatala刑務所で厳重な警備体制の下9か月の刑期の残りの期間を服役する。ヒックス服役囚は今年3月、拘束されていたグアンタナモで、テロリストへの物資支援を行った容疑を認めたことで、9か月の禁固刑が確定していた。

 ヒックス服役囚のアデレードへの移送は極秘扱いされていたが、アレグザンダー・ダウナー(Alexander Downer)豪外相は20日朝、同服役囚の帰国について「間近に実現するので、もう明らかにしても差し支えないだろう。この発表にとりわけ喜ばしい感情はない。連邦警察の要請で到着の時刻は明かせない」と発言していた。

 ヒックス服役囚のケースはグアンタナモ収容所に拘束された容疑者のなかで、特別軍事法廷で裁判が行われた初のものとなる。

 オーストラリアへの帰国を果たしたことで、ヒックス服役囚はグアンタナモ収容所での拘束を不服とした長期にわたる法廷闘争に幕を下ろすこととなる。オーストラリア政府にとっても困惑の要因が取り除かれる。

 ヒックス服役囚はアデレード出身で2子の父親。  写真は19日、Yatala刑務所前に到着するヒックス服役囚を護送する警察の車列。(c)AFP/William WEST