【イスラマバード/パキスタン 19日 AFP】首都イスラマバード(Islamabad)で18日、イスラム武装集団タリバン(Taliban)に近い思想を持つ急進派モスク、Lal Mosque(通称Red Mosque、赤いモスク)に通う学生の一団が棍棒で武装し、警官4人を同モスク内に拉致した。

 ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)パキスタン大統領は、最高裁長官の停職処分をきっかけに、一連の政治的混乱に直面するなか、今回の拉致騒動は同大統領にとって新たな難問となっている。

 事件の発生したモスクのAbdul Rashid Ghazi副代表は、「警官4人を拘束している。政府に対し、諜報機関に過去数日中に拘束された同士10人の開放を要求する」との声明を発表した。

 同副代表は現在まで、「同士が解放されるまで、警官のかいほうには応じない」との姿勢を崩していない。

 過去にもこのモスクが運営するイスラム神学校2校の学生は誘拐・拉致事件の実行犯となっている。

 現地警察は、事件をを認めた上で、同警察署に警官数十人が集まっていると話すが、モスクを取り囲む行動には至っていない。

 AFPの取材を匿名を条件に応じたイスラマバード警察関係者は、拉致された警官の開放を求める強硬派聖職者との交渉が頓挫したと述べている。

「拉致された警官はモスク近くでの通常の警備に当たっていたところ、棍棒で武装した学生数十人が警官を囲み、(モスク内の)神学校に連れ去られた」と同関係者は話している。

 AFPの取材に、ある政府高官は、内務省で対応策が協議されていると話すが、強攻策による解決を目指すかとの質問には、「何の決定もなされていない」と話している。

 写真は16日、イスラマバード市内のLal Mosque周辺で槍状の武器を手に集まる覆面をしたイスラム神学生。(c)AFP/QURESHI