【トリポリ/リビア 19日 AFP】ベンガジ(Benghazi)の病院に勤務していたブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師1人が児童426人をエイズ(HIV/AIDS)ウイルスに感染させ、うち56人が死亡した事件で、リビアの政府当局筋は18日、欧州連合(European UnionEU)と感染させられた児童の家族が、和解しようとしていることを明らかにした。これによりリビアで拘束されている同看護師と医師は死刑を免れる可能性が出てきた。

 この和解案では、感染させられた子どもたちは国際医療機関で最高級の看護を受け、また家族には経済的補償が与えられる。

 ブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師1人は、児童に対しHIVウィルスに汚染された血液を故意に注射したとして有罪判決を受け、2004年5月に死刑判決を求刑されている。

 家族を担当する広報官は「EUが和解を提案し、家族は現在カダフィ国際慈善基金(Kadhafi Development Foundation)とともに検討中。まもなく和解が成立するかもしれない」とAFPに語った。また「条件が合えば、最高裁は慰謝料が支払われたと見なし、減刑する可能性もある」と述べる。

 公聴会は今月初頭に行なわれる予定だったが、延期され日程も未定のままとなっている。事件の関係者によると、これはまもなく問題が解決される可能性を示しているという。

 ベニタ・フェレロワルトナー(Benita Ferrero Waldner)EU委員(対外関係・欧州近隣国政策担当)の報道官は、EUがこの問題に対応しているが、問題の繊細さから詳細は答えられないとした。

 写真は、ブルガリアのソフィア(Sofia)にあるアレクサンドル・ネフスキー寺院(St. Alexander Nevsky)のミサで看護師らのために祈る女性(5月12日撮影)。(c)AFP/BORYANA KATSAROVA