【ランチー/インド 13日 AFP】東部ジャルカンド(Jharkhand)州の州都ランチー(Ranchi)で12日、「民間企業最大手、リライアンス・インダストリーズ(Reliance Industries)が全国展開を進めるチェーン店が地元の露天商の生活を脅かす」と訴える青果販売業者約5000人が暴徒と化し、生鮮食品チェーン「リライアンス・フレッシュ(Reliance Fresh)」3店舗に対し投石などの破壊行為を行う騒ぎがあった。警察当局が12日、伝えた。

■警官隊との衝突で24人が負傷

 リライアンス・フレッシュの立派な店舗の窓ガラスが投石で破壊される中、果物販売業者のLalmunia Deviさんは 「リライアンスが青果販売を始めたら、われわれは何をすればいいんだ」と叫んだ。

 店舗に押し入った小売業者らは、商品棚をひっくり返し、発電機を破壊した。抗議のスローガンを叫び続ける小売業者らを追い払うために準軍部隊は警棒を使用して暴徒の鎮圧にあたったが、警察当局によれば、4店舗目への破壊行為を止めようとした警官隊との衝突で抗議活動参加者24人が負傷したという。

 世界最大手の小売業者、米ウォルマート(Wal-Mart)のインド版を目指して全国的な店舗展開を進めるリライアンス・インダストリーズに対して暴力的な抗議活動が行われるのはこれが初めて。同社は、暴力事件に対するコメントを発表していない。

■活発化する小売事業進出

 石油化学を主要事業とするリライアンス・インダストリーズが巨額の投資をして小売に進出したのは2006年11月。破壊されたのは、同社が進める全国展開の初期段階で設置された店舗だった。現在までに、同社はランチーで5店舗を設置している。

 リライアンス・インダストリーズの小売事業進出の背景には、富裕化が進む中流階級3億人をターゲットとした事業開拓を目指す国内外の企業の思惑がある。専門家らが企業の動きを「インドの小売ゴールドラッシュ」と称していることからも、小売事業進出の活発さがうかがえる。
 
 抗議活動に参加した人々によれば、ランチー市民150万人は、主に週1度開かれる市場で買い物をしており、同市場では地元の農村で栽培された農作物が売られているという。

 写真は12日、リライアンス・フレッシュの店舗を襲撃する青果販売業者。(c)AFP